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ヤンキース•田中将大、メジャー6年連続2桁勝利達成!

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8月27日(現地時間)のマリーナズ戦で、菊池雄星とのメジャー初対決を7回無失点の好投で制したヤンキースの田中将大は今季10勝目を挙げ、メジャー移籍後6年連続2桁勝利を達成した。

これは日本人としては、やはりヤンキースで活躍した黒田博樹の5年連続を上回る最長記録となる。

アメリカ大リーグの名門ヤンキースで、日本から移籍後安定した成績を残し続ける田中将大の実績を振り返ってみる。

● 田中将大の日米での成績

田中将大日米プロ野球の成績

     楽天時代

2007年 11勝7敗

2008年  9勝7敗1S

2009年 15勝6敗1S

2010年 11勝6敗

2011年 19勝5敗

2012年 10勝4敗

2013年 24勝0敗1S

     ヤンキース時代

2014年 13勝5敗

2015年 12勝7敗

2016年 14勝4敗

2017年 13勝12敗

2018年 12勝6敗

2019年 10勝7敗 (9月2日現在)

NPB通算 99勝35敗3S

MLB通算 74勝41敗

日米通算 173勝76敗3S

 

田中将大は高卒後直ぐに楽天で活躍し、デビュー年に11勝をマークして以来ずっと一線級の実績を残していたので、2桁勝利なんて当たり前と思いがちだが実はプロ入り2年目の2008年だけ9勝に終わっている。

この年は北京オリンピックの開催年に当たり、シーズン前に2年目のジンクスについて聞かれた田中は、「そんな事は全く考えていない。今やるべき事をやるだけ。その事は二度と聞かないで欲しい」と答えている。しかし、北京オリンピックの代表選手に選出され、一ヶ月近く日本での試合に出場する事が出来ずにチーム最終戦を9勝で迎えた。

10月8日のソフトバンク戦に先発した田中は強力なソフトバンク打線を9回6安打無失点に抑えたが、相手投手の好投により楽天も得点する事が出来ず、田中は9回でマウンドを降りる。試合は延長12回に楽天がサヨナラ勝ちするが田中は9勝に終わってしまう。

タラレバは禁句だが、もし北京オリンピックに参加しなければ、あるいは最終戦で楽天が1点だけでも取っていれば……、田中は今年でプロ入り13年連続2桁勝利だったのに……、と思ってしまうのは私だけだろうか。

● メジャー6年連続2桁の価値

率直に言って、田中の力を考えれば6年連続2桁勝利とはいえ、昨年まで13勝、12勝、14勝、13勝、12勝という成績は不満だ。田中ならもっと勝ち星を挙げてタイトル争いに絡むと期待していた。

現に、メジャー移籍1年目は順調に星を伸ばして日米新人王獲得はおろか、いきなりタイトルを獲るのも夢ではないと思っていた。しかし、前半戦を12勝4敗、防御率2.51の好成績で終え、オールスターに選手間投票1位で選ばれながら、右肘靭帯の部分断裂で後半戦を棒に振ってしまう。

右肘靭帯部分断裂は手術を受けないでPRP療法という保存療法で回復したが、それ以来田中の投球に力強さが欠けるように感じるのは私だけだろうか。その結果、毎年12勝~14勝という安定はしているが、もう一つ物足りなさの残る成績になっているのかな……と、思ってしまう。

しかし、データ収集してみて『6年連続2桁勝利』という記録の凄さを認識した。

日本人投手のMLBでの2桁勝利回数

7回 野茂英雄

6回 田中将大

5回 黒田博樹

4回 ダルビッシュ有

3回 岩隈久志 大家友和

2回 伊良部秀輝 石井一久 松坂大輔 前田健太

1回 吉井理人 長谷川滋利 高橋尚成

錚々たる先輩、現役選手の中であの偉大な野茂に次ぐ回数。しかも、6年連続は田中が初めて。

更に、田中がメジャーデビューした2014年から2019年までの6年間のMLBでの通算勝利数をみると、並み居るメジャーの大投手の中で田中は14位に入っている。

1 マックス•シャーザー 95勝42敗

2 ザック•グリンキー 95勝40敗

3 クレイトン•カーショー 89勝26敗

4 ジョン•レスター 87勝51敗

5 リック•ポーセロ 86勝66敗

……………………………………………………

14 田中将大 74勝41敗

ヤンキースでは、今季で引退を表明している通算251勝の大投手サバシアの46勝46敗を圧倒して断然の1位。今季のヤンキースでは17勝のヘルマン、11勝のハップ、パクストンに続いて田中は10勝だが、毎年確実に2桁勝利を挙げて常に計算出来る田中は、ヤンキースにとって何より得難い存在で、正に『エースのマサ』と呼ぶに相応しい投手なのだろう。

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