ペナントレースとクライマックスシリーズを経て、セリーグの覇者巨人とペナントレース2位から巻き返したソフトバンクの日本シリーズ進出が決定。10月19日ヤフオクドームを皮切りに日本一をかけた熱戦が繰り広げられる。
両チーム共リーグの盟主とも言える存在だが、日本シリーズでの対戦は19年ぶりになる。この人気球団同士の激突の行方を占ってみる。
● 両チームの投手力
はっきり言って、両チーム共に先発投手の頭数が足りない。
• 巨人の先発投手陣
山口俊 2.91 15勝4敗
菅野智之 3.89 11勝6敗
桜井俊貴 4.32 8勝6敗
メルセデス 3.52 8勝8敗
高橋優貴 3.19 5勝7敗
安心して任せられるのは山口一人だけと言っても過言ではない。最多勝利をはじめ投手の主要タイトルを複数取る等、今季の山口は不調の菅野に代わってエースの座を勝ち取り、1年間安定した投球でチームの大黒柱として活躍。
当然、山口が第1戦を任せられる事になるが、それに続く先発が不安。クライマックスシリーズ(CS)を見た限りでは山口━メルセデス━高橋の順で来ると思うが、菅野が第3戦までに投げられるか否かが巨人にとっては一つのポイントになるかもしれない。
先発陣の不安を補って余りあるのが好調の救援陣。CSでは特に中継ぎ陣が好調で大竹寛、澤村拓一、田口麗斗等が無失点で試合を作ってきた。ただ、抑えはデラロサと中川皓太の併用か場合によっては田口の器用もありそう。
• ソフトバンクの先発投手陣
千賀滉大 2.79 13勝8敗
高橋礼 3.34 12勝6敗
ミランダ 4.19 7勝5敗
武田翔太 4.55 5勝3敗
和田毅 3.90 4勝4敗
巨人よりは先発投手に幾らか厚みがありそう。エース千賀、バンデンハーク、高橋礼の順番か。それに、実績のある武田と和田がいるので、勝敗によってはゆったりしたローテーションが組めるかもしれない。
中継ぎ陣は巨人に勝るとも劣らない陣営で、モイネロ、甲斐野央、石川柊太、高橋純平、嘉弥真新也と実績も頭数もほぼ万全。これに抑えの森唯斗が控えているのだから投手力に関してはソフトバンクが上だろう。
● 両チームの打力
• 巨人の主力打者
坂本勇人 .312 94打点 40本
丸佳浩 .292 89打点 27本
亀井義行 .284 55打点 13本
岡本和真 .265 94打点 31本
この他に規定打席には達していないが、ゲレーロ、陽岱鋼、阿部慎之助、大城卓三、ビヤヌエバ等が控えている。
• ソフトバンクの主力打者
松田宣浩 .260 76打点 30本
甲斐拓也 .260 43打点 11本
デスパイネ .259 88打点 36本
内川聖一 .256 41打点 12本
この他に規定打席には達していないが、柳田悠岐、グラシアル、今宮健太、長谷川勇也、中村晃、牧原大成等、事実上のレギュラーがいる。
● ズバリ勝敗は?
前述したように投手陣はソフトバンクが先発でも抑えでも安定している。巨人は山口頼みと言っても過言ではない。予想では第1戦に山口と千賀の先発になるが、ソフトバンクはたとえ負けても第2戦以降巻き返し可能な先発投手が待機している。
その点、巨人は仮に山口で負けると立て直しが容易ではない。第1戦の勝敗がシリーズの行方を決める可能性が極めて高い。
一方、打撃面では両チーム共に活発で大量得点も見込める陣容だが、一発の破壊力ではソフトバンク。巨人としてはつないで勝機を見出したい。私的には巨人は1番から5番までの打線と思っている。坂本、丸、岡本の活躍次第。
その点、ソフトバンクは3番以降に一発のある打者が控えていて、投手はどの打順でも気が抜けない常にストレスを抱えての投球になる。
投手力、打撃面、走塁、守備の全てを勘案してズバリ、ソフトバンクの4勝2敗と見るが皆さんの予想はどうかな……。
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