あと10日足らずでオープン戦がスタートする。今、各チームの紅白戦や他球団との練習試合がたけなわです。
今、注目しているのは若手ドラフト1位野手の躍進著しいロッテです。
この10年間ロッテのペナントレース順位は5、3、6、5、3、4、3、3、6、5位。
この間2010年に3位からセカンドステージを勝ち上がって日本シリーズに進出して、西村徳文監督のもと見事に日本一に輝いたが、ペナントレースを制したのはB・バレンタイン監督を擁して日本一に駆け上がった2005年以来13年間無い。
最近のロッテは投手陣はまぁまぁとしても打撃、特に長打力が著しく不足している感がある。
その弱点を見越したロッテのドラフト戦略は徹底していて、他球団が投手を1位指名する中この5年間2016年以外は全て野手で占めている。
2014 中村奬吾 (早稲田大学) 内野手
2015 平沢大河 (仙台育英高) 内野手
2016 佐々木千隼 (桜美林大学) 投手
2017 安田尚憲 (履正社高校) 内野手
2018 藤原恭大 (大阪桐蔭高) 外野手
この徹底ぶりが功を奏して昨年は中村が、全143試合に出場してチーム一の157安打、打率.284、57打点とブレイク。
平沢も本来の内野手だけでなく外野手にもチャレンジして自身最多の112試合62安打。
安田は高卒新人ながら17試合に出場して初ホームランも放った。
中村はともかくとして平沢、安田は期待が高かっただけにまだまだ本人も満足していないはず。
自主トレからキャンプとこの二人は熱心に練習に励み、充実した日々を送ってきたと伝えられている。
特に、平沢はドラフト1位と期待されて使ってもらえるのは昨年まで、今年は結果を出さなければ使ってもらえないと危機感を抱いて、チーム一と言われる練習量で更に磨きをかけている。
2月9日の台湾・ラミゴとの練習試合で豪快にバックスクリーンに打ち込む、チーム一番乗りのホームランを含むマルチ安打。
今日の中日との練習試合でもホームランに右前安打と好調を維持している。今年は昨年新人ながら全試合に出場して遊撃手のレギュラーを獲得した藤岡裕大からポジションを奪うつもりで勝負に出ている。
また、安田もその長打力に更に磨きをかけて台湾・ラミゴ戦では2ホームランを放つ等、存在感を増してきている。
更に、今日の中日戦で1番センターで出場したルーキー藤原は一打席目三振に倒れたが、3回の第2打席目で右前へ待望の対外試合初安打。
3打席目には初のタイムリー。5打席目には右翼への二塁打と猛打賞を記録した。
昨年実績を残した中村に平沢、安田、藤原とドラフト1位カルテットが活躍してレギュラー奪取すればチームに勢いが出るのは間違いない。
今年のロッテは近年課題とされていた打撃で勢いづいて、西武、ソフトバンクの2強にひと泡吹かせる可能性があり、目が離せない存在になりそう。