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ハンカチ王子復活なるか?斎藤佑樹9年目の挑戦!

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ハンカチ王子と言われても若い人は分からないかもしれない。
群馬県太田市出身斎藤佑樹(30)は2006年夏の甲子園で現在ヤンキースで活躍の田中将大と決勝戦で投げ合い、延長15回1ー1で決着がつかず再試合で夏の甲子園三連覇を狙った駒大苫小牧の野望を打ち砕いた。

その後、早稲田大学に進み1年生から活躍して東京6大学通算31勝15敗、ベストナイン2回の成績を残した。

2010年ドラフト会議で4球団競合の末、日本ハムが指名権を獲得して入団。

プロ入り後は1年目こそ6勝6敗、2年目5勝8敗と期待通りとはいかなかったが、そこそこの数字を残した。
しかし、その後の6年間では4勝10敗と低迷して通算15勝24敗に留まる。

甲子園で投げ勝った田中が楽天で活躍して日本を代表する投手になり、日米通算163勝69敗と実績を残しているのに比べて寂しい限りだ。

普通ならここ3年間でわずか1勝5敗の成績では戦力外通告を受けてもおかしくない成績だ。
球団もドラフト1位の上に人気面を考慮して今シーズンも契約を結んだが、本人ももう後がないのは自覚していて、背水の陣で臨む決意だ。

そして迎えた勝負の今シーズン。アメリカアリゾナ州での韓国NC戦で2回を打者6人のパーフェクト発進。
更に2月20日の楽天との練習試合でも3回を無安打3奪三振の無失点に抑えた。

球速は137キロしか出ていないが、今シーズンは「バックドア」という外角のボールゾーンからストライクゾーンに入る逆スライダーとも言える球種を取得して効果的に使っている。

昨年まで拘っていた球速、球威は捨てて内外角をワイドに使うコンビネーションと制球力で勝負している。

偵察に来た他球団のスコアラー等の評価は分かれていて、「内外角を巧く使っていて攻め方が多彩。球威を捨ててコンビネーションという自分のスタイルを見つけた」と評価する人もいる。

しかし、別のスコアラーは、「調整段階とはいえ、137キロでは厳しい。2月はともかくシーズンに入ったら一軍では通用しない」と言う。

栗山監督は、「良いスタートを切った。覚悟を持って投げている。勝負するのは内の投手陣とだからこのまま結果を出し続けていくしかない」と見つめている。

過去に他球団からのトレードにも首を縦に振らなかった日本ハム。斎藤も日本ハムを出る時は野球を辞める時と覚悟を決めている。

ハンカチ王子と言われて注目を浴びた甲子園から早くも12年。三十路に入った斎藤が野球人生を賭けてイメージチェンジに取り組んだ崖っぷちの年、最後まで目が離せないシーズンがまもなく始まる。