春を通り越して初夏が訪れたような異常な高気温が続いている。今日からマスクの使用も個人の自由という事で、再び感染拡大が懸念される。そんな中、スポーツの応援時にもマスク無しでの声援可能という競技も現れ、何を考えてるんだ……と言いたくなる。
大相撲も初日まではマスク着用推奨という方針だったようだが、3月13日の2日目からは政府の緩和策に沿って観客個人の判断に任せるんだとか……。あれだけ感染した力士が出たのに大丈夫かいな……と思うが、無事に千秋楽を迎えられるのを願うばかり。
大相撲春場所番付
【東】 【西】
横綱大関 照ノ富士
大関 貴景勝
関脇 若隆景 豊昇龍
関脇 霧馬山
小結 若元春 琴ノ若
小結 大栄翔 翔猿
前頭筆頭 玉鷲 正代
前頭2枚目 阿炎 竜電
前頭3枚目 御嶽海 錦木
前頭4枚目 阿武咲 明生
前頭5枚目 琴勝峰 翠富士
前頭6枚目 遠藤 佐田の海
前頭7枚目 北勝富士 高安
前頭8枚目 一山本 宇良
前頭9枚目 碧山 平戸海
前頭10枚目 妙義龍 錦富士
前頭11枚目 東龍 隆の勝
前頭12枚目 輝 宝富士
前頭13枚目 大翔鵬 琴恵光
前頭14枚目 金峰山 武将山
前頭15枚目 北青鵬 王鵬
前頭16枚目 千代翔馬 剣翔
前頭17枚目 水戸龍
大混戦の優勝争い
毎場所同じ事を書くようで恐縮だが、横綱照ノ富士不在でまたまた混戦になるのは間違いなさそう。綱獲りが懸かる唯一の大関貴景勝中心になりそうだが、絶対的な強さは見られず回しを取られたら不安定な相撲になるので本命には推し難いところ。ただ、このところ11、10、12、12勝と4場所連続2桁勝利の成績は唯一で、優勝争いには絡んできそう。昨日、初日から土が付いて建て直せるか心配なところもあるが、最後には帳尻を合わせて来るだろうが、連覇は苦しいだろう。
筆頭候補に挙げたいのは関脇霧馬山と小結琴ノ若。前者は幕内上位から三役で6場所連続勝ち越し。140キロと現在の幕内では軽量で力強さに欠ける点が心配だったが、最近は一気に押される事も少なくなってきた。しぶとい足腰には定評があるが、守りでなく前回しを取って一気に攻める相撲が増えれば初の賜杯が見えてくる。一方、こちらも安定感では負けていない琴ノ若。昨年は途中休場した名古屋場所以外は全て勝ち越し。先場所は初日から4連敗の後、巻き返して千秋楽で勝ち越すなど最近めきめき力を付けてきた。組んでよし、離れてよしの万能派だが常に攻める意識なのが心強い。連敗中の豊昇龍に勝って波に乗れば一気に初優勝の可能性も出てくる。
本当に誰が優勝してもおかしくない状態の中、初日正代に軽量をつかれて不覚を取った豊昇龍。こちらも、昨年の初場所から全て勝ち越し。先々場所は関脇で11勝4敗と一気に大関候補に名乗りを上げたが、先場所怪我で途中休場からの復帰で8勝止まり。霧馬山同様に軽量をカバーする速い攻めが出来れば、実力的には十分なだけに優勝戦線に割って入る。最後に高安。昨年だけで3回も優勝争いに絡みながら自滅。その上に先場所は途中休場で関脇から一気に前頭7枚目まで番付を下げた。実力は誰もが認めるだけに、上位が混戦模様の中で下位で星を挙げて争いに割り込んでくる。初日、眼を見張る力強い相撲で白星を挙げただけに、念願の初優勝を手に入れるか。
綱獲りと注目力士
今場所最大の見所は大関貴景勝の綱獲り。先々場所12勝で優勝決定戦で敗退。先場所は同じ12勝で優勝。横綱昇進の条件は連続優勝か、それに準ずる成績となっている。優勝同点と優勝と続いたので昇進の条件は満たしていなくもなかったが、連続12勝ではやはり厳しかった。その点、今場所は例え11勝、12勝だろうが優勝すれば昇進は確実。しかし、誰にも文句を言わせない為には最低13勝は欲しいところだが、初日早くも土。今日から開き直っての快進撃を期待したいところだが、安定感に欠ける相撲ぶりからも今場所での昇進はないとみる。
綱獲りを狙う貴景勝をはじめ優勝候補を上記したが、今場所はその他にも注目したい力士が目白押し。新入幕の金峰山はカザフスタン出身の25歳。一昨年三段目100枚目格付出でデビューし、その後全て勝ち越しで8場所で幕内入り。体格を生かした突き押しが武器。幕内最年少21歳の北青鵬は北海道出身だがモンゴル生まれ。204センチ177キロの恵まれた体で初土俵からの注目株。相撲は右四つの本格派。序ノ口から3場所連続全勝優勝。その後、新型コロナウイルス感染や怪我で足踏みしたが、綱をも狙えると期待される逸材。その他、十両では元大関朝乃山、一場所で関取昇進の落合と早い時間帯から興趣が尽きない。
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