ただ日本人選手の出場に馬鹿騒ぎして内容は二の次のWシリーズ
一方、試合内容は遥かに凌いだ日本シリーズ&ルヴァンカップ!
今週改めて日本のスポーツの魅力を再認識させられた週末の2戦
究極の下剋上日本シリーズ
正に史上最大の下剋上。前回の当ブログでも述べたが一気に4連勝でのソフトバンク4年振りの日本一もあり得る状況。ソフトバンクは敵地の横浜で連勝しただけに、福岡に帰ったからには地元での小久保裕紀監督の胴上げを確信したはず。
流れを変えたのは第3戦先発のDeNAの東克樹の粘投。CMシリーズで故障し日本シリーズ初登板のエースは7回10安打を喫しながらも、要所を抑えて1失点にまとめる。打線も5回桑原将志のホームランと筒香嘉智の犠飛でリード。
一方のソフトバンクは相手を上回る10安打を放ちながらも初回の1点のみ。これが尾を引いてまさかの29回連続無得点に陥ってしまう。第6戦も筒香のホームラン等でリードしたDeNAが、大量11得点の圧勝で26年振りの日本一。
第1、2戦理想的な試合運びで連勝したソフトバンク。敵地で連勝発進して地元での3連戦を迎えただけに、安心感があったのでは。ペナントレースで91勝49敗3分で42の勝ち越し。対してDeNAは2勝ち越しの3位。
実力的に圧倒的優位なのは一目瞭然。その上、連勝でこのまま行けるという隙が生まれたのではないだろうか。勢いに乗った方が勝ちという、短期決戦の怖さをまざまざと見せ付けられた今年の日本シリーズだった。
これぞ死闘ルヴァンカップ
同じ週末に行われたサッカーのルヴァンカップ。こちらも下剋上といえる対決だが、格下の新潟の善戦を振り切って名古屋が3大会振り2回目の優勝。しかし、試合は史上希に観る熱戦で、延長戦でも決着がつかずPK戦の末の戴冠。
ルヴァンカップはJ1リーグ、天皇杯に次ぐ国内三大タイトルの一つ。Jリーグ開幕前の1992年から始まったカップ戦。ヤマザキビスケットが第1回からの冠スポンサーで、Jリーグ加盟の全クラブが参加する。
今年のJ1リーグでは全20チーム中、名古屋が10位。新潟は降格の危機に曝される16位と低迷。しかし、雨中の決戦は新潟の驚異的な粘りでルヴァンカップ史上に残る熱戦となった。
前半、31分、42分永井謙佑の2ゴールでリードした名古屋。しかし、後半新潟が怒涛の反撃。終始新潟陣営に押し込み、谷口海斗が反撃の狼煙を上げると、後半アディショナルタイムに、PKを獲得。小見洋太が冷静に決めて延長戦に。
延長前半に中山克広のゴールで再び名古屋がリード。が、後半新潟は再び小見のゴールで追い付く。持ち込まれたPK戦も最後まで予断を許さない展開の末、5ー4で名古屋に軍配。両者の勝負への執念を垣間見た歴史に残る一戦だった。