● IAAF世界リレー大会とは?
世界リレー大会といっても馴染みのない人が多いと思うが、名前から分かるように陸上競技のリレー種目だけで世界一を競う大会。まだ、今回の横浜大会で4回目と歴史は浅いが、小学校から中学校、高等学校と運動会で必ず行われるリレーなので、日本人には馴染み深い種目だと思う。
2014年にリレー種目だけの世界大会として新設され、第1回大会はバハマ🇧🇸のナッソーで開催された。続く2回大会も2015年に同じくバハマで開かれたが、第3回大会から隔年で行われる事になり2017年もやはりバハマで開催された。
なぜバハマだけに固定されているのか分からないが、第4回大会もまたバハマで開催の予定だったが財政上の都合で開催権を返上したため、2019年大会は横浜で行われる事に決まった。
リレーといっても、お馴染みなのはオリンピックや世界陸上競技選手権大会の正式種目である4×100メートルリレーか、4×400メートルリレーだと思うが、世界リレー大会はその他に4×200メートル、4×800メートル等、全9種目で争われる。
また、4×100mと4×400mは決勝に進出した8チームにはその時点で世界陸上の出場権が与えられる他、各種目8位以内のチームには1位5万ドル、2位3万ドル、3位2万ドル……8位4千ドルまで順位に応じて賞金が与えられる。
更に、各種目順位に応じて1位8点、2位7点、3位6点……8位1点と、得点が与えられて男女総合得点で1位になったチームには『ゴールデンバトン』という、バトンを型どったトロフィーが授与される。
● 見所、日本代表の活躍は?
日本は第1回大会から男子の4×100m、4×400mは毎回、第1回大会だけは4×200mにも参加。女子は第1回大会に4×100m、第2回大会には4×100m、4×400mにそれぞれ参加してきたが、第2回大会男子4×100mで銅メダルを1個獲得しただけに終わっている。
これまでの3大会で圧倒的な強さを見せているのはやはりアメリカで、これまで29の決勝が行われた中で金17、銀5、銅2の計24個のメダルを獲得。2位ジャマイカが金5、銀6、銅5の計16個。3位ケニアが金3、銀4、の計7個だからアメリカが特出していて、当然総合得点で争われる『ゴールデンバトン』も全てアメリカが独占している。
今回の日本は地元開催とあって次の全9種目にエントリーしている。
•4×100mリレー(男子、女子)
•4×200mリレー(男子、女子)
•4×400mリレー(男子、女子)
•4×400mリレー(男女混合)
•シャトルハードルリレー(男女混合)
【男女2人ずつが110m障害(女子は100m障害の後に10m分を走る)の直線コースを交互に走る(水泳のリレーのように前の走者がゴールしたら逆方向に折り返して走る)】
•2×2×400mリレー(男女混合)
【男女2人ずつが400mを2回ずつ走る】
馴染みは薄いがなかなかユニークな種目もあって楽しめそうな大会になりそうだ。
その中で日本がメダル獲得の有力な種目は何といっても男子4×100mリレーだろう。日本最強のスプリンター山縣亮太、日本最速9秒8の桐生祥秀、アジア大会200mの優勝者•小池祐貴、や多田修平の他に白石黄良々、宮本大輔の6人がエントリーして、金メダルを目指す。
更に、男子4×200mもケンブリッジ飛鳥の故障によるリタイアは痛いが、飯塚翔太を軸にメダル争いに加われるか。
その他には、馴染みの薄い種目だがアジア選手権女王の木村文子が出場する男女混合シャトルハードルリレーや男女混合2×2×400mリレーも、他の国もなかなか走る機会は少ないので、番狂わせもありそうで興味深い種目だ。
いずれにせよ、地上波で生中継されるので日本初開催のIAAF世界リレー大会を楽しみたい。
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