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香川真司念願のラ•リーガ!スペインリーグ2部レアル•サラゴサへ移籍!

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日本代表MF香川真司(30)がドイツ1部ドルトムントからスペイン2部レアル•サラゴサに移籍する事が決まった。8月8日に現地入りし、翌9日に正式契約を発表。白青のユニフォームを身に付けて嬉しそうに親指を立てた香川の画像がツイッターに投稿された。

昨年からドルトムントで何故か不遇をかこっていた香川。ロシアワールドカップで1得点を挙げ、ベスト16入りに貢献しながらドルトムントではゲームに出る事はほとんどなく、半年間の期限付きでレンタル移籍し、トルコリーグ1部ベシクタシュでプレー。

しかし、ドイツに帰っても香川の出番は無く、スペインリーグに拘って移籍先を探していたが、ようやく2年契約でサラゴサとの契約がまとまった。

● ドルトムントから移籍の流れ

何の競技でも同じだが、どんなに優秀な選手でもプレーの機会を与えられなければ始まらない。これが、陸上競技や水泳、柔道等の個人競技なら実力と実績さえあれば大会に出場して活躍の場を自ら作る事も可能だが、球技等の団体競技では監督の起用がなければ実力を発揮する事も適わない。

2010年/2011年シーズンからボルシア•ドルトムントに加入した香川真司。鮮烈なインパクトを残す活躍でブンデスリーガ2連覇に貢献。2012/2013シーズンからイングランドの名門マンチェスター•ユナイテッドに移籍する。が、1シーズン目はともかく、2季目は結果を残す事が出来ずに2年間でドルトムントに復帰した。

復帰後の再デビュー戦で早速1ゴールを決めてチームを勝利に導くと、一度チームを飛び出した選手とは思えない熱狂で再びファンに暖かく迎え入れられた。『シンジ~!』とファーストネームで黄色いファンに受け入れられる様は、一人旅に出た息子のために温かくドアを開けて迎え入れる家族のような雰囲気だった。

その2014/2015シーズンは香川の華々しい再デビューで好スタートを切ったものの、その後チームは絶不調に陥り香川もその流れの中で精彩を欠き、何とか調子を取り戻したのはリーグ終盤戦だった。

チーム不調で監督が交代した2015/2016シーズンは開幕戦から先発に起用され好調だったが、後半戦には一時的に出番が減ってベンチ外も経験する。更に、2016/2017シーズンは足首の負傷で思うような活躍が出来ずに、パフォーマンスが上がったのは後半戦になってから。

トーマス•トゥヘル監督が解任され、ペーター•ボシュ新監督の2017/2018シーズンは左肩の脱臼で出遅れ、その後レギュラーに返り咲いた直後左足首を負傷。何とかロシアワールドカップ日本代表に復帰しただけのシーズンだった。

ロシアワールドカップで1得点を挙げて日本代表のベスト16に貢献したが、その直後に始まった2018/2019シーズンはまたまた交代したルシアン•ファブレ監督の下、足首の故障も重なり出番も少なく次第に構想から外れていった。そして、2019年には出番を求めてトルコ•ベシクタシュにレンタル移籍して、それなりの活躍を見せたが、ドルトムントでは2019/2020シーズンの構想からは完全に外れてしまった。

● ラ•リーガとしての再出発

ドルトムントでは構想外となり、あと1年の契約は残っているがチームからは移籍を了承された香川。トルコ•ベシクタシュでは半年間の活躍を評価され、完全移籍の話も持ち上がったが香川は以前から希望していた、スペインリーグでのプレーに拘り移籍先を探したが簡単には見つからない。

一時はスペインリーグ1部のヘタフェ、セルタとも契約の噂があったがEU外枠の関係でまとまらなかったようだ。そして、ついにスペインリーグ2部のレアル•サラゴサとの2年契約が発表された。香川程の実績がある選手がなぜ2部のチームと契約したのか、という驚きの声も聞かれるが香川はかねてからスペインでプレーするのが夢と語っていて、サラゴサへの移籍を決断した。

なぜ、こんなにスペインに拘るのか。香川はロシアワールドカップで2点リードしながら敗れたベルギーのアザールを理由に挙げる。「日本ではチームのために、と言われるが一歩間違えば個性を失う事になる。ロシアワールドカップで、改めてアザールのような個の力を持つチームが強いと感じた。」

「ドルトムントやマンチェスターユナイテッドで強烈な身体能力や、圧倒的な個を持った選手を生かしてきたけど、相手に恐怖を抱かせ、味方には自信をもたらす個の必要性を感じた」として、自らがその『個』のレベルを上げて得点とアシスト、特にゴールを奪いに行ける選手になるためにスペインリーグを選んだと語る。

30歳を過ぎてこれまで積み上げてきた己のスタイルを変えてまで、挑戦するスペインリーグ。その先にはワールドカップで今度こそ日本の、そして自分の殻を破ってベスト8いや、更に上を目指す夢を見据えているのだろう。

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