
先週末、ようやく始まったセ、パ両リーグのCSファーストステージ
両リーグ共に熱戦の末に2位チームが順当にファイナルステージ進出
今回はDeNAが進出を決めたセ・リーグの熱戦リポ
セ・リーグ
DeNA6ー2巨人
DeNA7ー6巨人
パ・リーグ
日本ハム2ー0オリックス
日本ハム5ー4オリックス
第1戦。圧巻の4の4、2発筒香
巨人山崎伊織、DeNAケイの先発で始まった第1戦。これは何にも言う事無しにDeNA4番筒香嘉智の独り舞台。2回表、二死満塁でピッチャー山崎の空振り三振でチャンスを生かせなかった巨人。その直後に筒香のライトスタンドへのホームランでDeNAが先制。
3回裏には1番蛯名達夫のタイムリーに、筒香にもタイムリーが出てDeNAが3点リード。しかし、4回表に巨人は若林楽人に左中間への2ランホームランが出て1点差に追い縋る。一転して緊迫した試合になりかけたが、6回裏にまた筒香の貴重な一発で2点差に引き離す。
そして、終盤8回裏に筒香の4本目の安打で無死満塁のチャンスに、この日怪我から復帰したばかりの5番牧秀悟のタイムリー。更には6番山本祐大の犠牲フライで4点差に広げて、ほぼ勝負を決める。9回表の巨人は三者凡退に終わってDeNAが初戦を快勝。
勝利の立役者は4打数4安打3打点2本塁打の筒香。2020年にメジャーに挑戦した筒香だが、レイズ、ドジャース、パイレーツの他、マイナーや独立リーグ等を転々とした。打撃不振の他に怪我に泣かされて満足な結果を残せなかった4年間。
昨年、古巣のDeNAに復帰したが安定した打撃が続かない上に、怪我や体調不良で満足な結果とはいえなかった一年。今年も開幕スタメンには名を連ねたが極度の打撃不振で二軍落ち。しかし、8月に復帰すると本塁打量産。日本シリーズ連覇へ頼れる4番筒香から目が離せない。
第2戦。両者譲らず延長11回!
こんな試合があるのだろうか。CSファーストステージは3戦で2勝したチームがファイナルステージへ進出。第1戦を落として後がない巨人が1回表DeNA先発ジャクソンに襲い掛かる。1回表、この日1番に起用された佐々木俊輔の先頭打者ホームランで先制。
その後二死ランナー無しからヒットとフォアボールの1、2塁から6番中山礼都のスリーラン。更に9番ピッチャー戸郷翔征にもタイムリーが出て5点先取。ジャクソンの余りにも不甲斐ない投球に、誰もが勝負ありと思ったはず。しかし、ここから予想し得ない展開に持ち込まれる。
1回裏DeNAは3番佐野恵太が2ランホームランで反撃の狼煙。更には、7番石上泰輝のランナー2人を置いての3ランで一気に振り出しに戻す。どれだけの点の取り合いになるのかと思われたが、ここからDeNAの中継ぎ陣と、立ち直った巨人戸郷と救援陣の好投で両チームゼロ行進。
初回の乱打戦が嘘のように、5ー5のまま延長戦に突入。ファーストステージは2勝した方がファイナルステージへ進むが、1勝1敗1分けの場合はリーグ戦2位のチームがファイナルステージへ進むルール。巨人が進むには2勝するしかない。
後がない巨人が延長11回表に先制。途中から6番に入った捕手小林誠司が左翼への二塁打で出塁。次打者が送って一死三塁のチャンスで、このところ代打で活躍中の坂本勇人が打席へ。しかし、申告敬遠から次打者も四球を選んで一死満塁に。ここで1番の佐々木が勝ち越しタイムリー。
1点リードした巨人。このまま裏の攻撃を抑えれば第3戦へ望みを繋げられる。しかし、両チーム共に既に抑えの投手は投入済み。巨人のマウンドは回またぎの田中瑛斗。田中は内野ゴロで二死まで簡単にこぎ着け、巨人の勝ちが見えてきた。しかし、2安打を許して同点に追い付かれる。
あと一人抑えて12回の攻撃に望みを託したい巨人だが、最後は今季進境著しい蛯名達夫にサヨナラ打を許して万事休す。4時間31分の目が離せない好ゲーム。本来はリーグ制覇チーム同士で日本シリーズを戦うべきと思っている。しかし、それを改めさせられるような素晴らしい試合だった。