残り試合が少なくなったプロ野球ペナントレース。優勝が決まって、興味はCMシリーズへ
両リーグ共に選手層の厚いチームが優勝しただけに、そのまま日本シリーズに進みそうだが
短期決戦だけに、どんでん返しもあり得る
両リーグの優勝までの回顧とシリーズ展望
セ・リーグのペナントレース回顧
現在、4位までにいる巨人、阪神、DeNA、広島の4チームが首位争いを繰り広げた今シーズン。夏場までは広島がリードして、このまま行くかとも思われたが選手層の薄さで終盤後退。最後に直線一気の差し脚を見せた巨人が優勝。
巨人躍進の要因はなんと言っても菅野智之の復活。このところ、6勝、10勝、4勝とパッとしなかったのが嘘のような活躍。以前のようにバッタバッタと三振を取るような投球ではないが、四球が少なく打たれ強い安定感抜群の投球。
打者では全試合出場で4番としてチームを引っ張った岡本和真。無冠に終わりそうだが、持ち前の長打力は遺憾なく発揮。また、開幕時はレギュラーの座も確約されていなかったが、途中から一番に定着した丸佳浩の活躍も特筆もの。
2位が確定した阪神は才木浩人が新エースとして大車輪の活躍を見せたが、打撃陣はムラがあり、監督の言動共々安定感に欠けた。3位争いが続く強力打線のDeNAと、新井貴浩監督の手腕で善戦した広島はCMシリーズで下剋上を狙う。
パ・リーグのペナントレース回顧
戦前の予想通り圧倒的な強さを示したソフトバンクが4月からトップを維持したまま優勝を飾ったパ・リーグ。他球団は優勝争いに持ち込む事も出来ずに独走の制覇。わずかに、日本ハムが終盤意地を見せたが現在11ゲーム差の完敗。
小久保裕紀新監督で4年振りの王者奪還を目指したソフトバンク。投手では13勝の有原航平、11勝のモイネロがチームを引っ張った。他の有力投手がシーズンを通して働けなかっただけに2人の活躍は光った。
打撃陣ではなんと言っても、新加入の大砲山川穂高の存在が大きい。一時不調を極めた時も一貫して4番に据えた監督の我慢の采配。主砲柳田悠岐が序盤から、5番の近藤健介が終盤リタイアしただけに、その貢献度は計り知れない大きさ。
三連覇のオリックスは相次ぐ主力選手のメジャー移籍で低迷。その中、3年目の新庄剛志監督率いる日本ハムが若手の成長が顕著で躍進。ほぼ3位が確定のロッテ共々頑張ったが、首位との差は余りにも大き過ぎた。
セ・パCMシリーズの展望
CM(クライマックス)シリーズは、ペナントレース覇者にアドバンテージがあるので優位なのは歴然。過去10年間の結果は両リーグ共に勝率8割と圧倒。セ・リーグは最近5年、パ・リーグは4年連続で日本シリーズへ進出している。
ただ、短期決戦だけに勢いに乗ったチームの下剋上の可能性は捨て切れない。特に打撃力を誇るチームが爆発した時には侮れない。セ・リーグの阪神、DeNAの強力打線には要注意。パ・リーグは余程の事がない限りはソフトバンクか。