春の風物詩とも言える選抜高校野球大会。今大会は久し振りに応援団も観客もマスク着用は個人判断に任せる上に、マスク無しの声出し応援も可能になった。2月に発表されたガイドラインでは声出しはマスク着用となっていたが、3月13日からの政府の新型コロナウイルス緩和策に乗っかった形。
しかし、本当にこれでいいのだろうか。3月13日以降も電車内や商用施設だけでなく、屋外でも殆んどの人はマスク着用が目立っている。こんな時に密になっている観客席でマスクを外して声出し応援とは……、相変わらず高野連の考えている事は分からない。とにかく、無事に大会を終えられる事を願っている。
出場36校
【北海道】
クラーク国際 北海道 2年連続2回目
【東北】
能代松陽 秋田 初出場
仙台育英 宮城 2年振り15回目
東北 宮城 12年振り20回目
【関東・東京】
作新学院 栃木 6年振り11回目
健大高崎 群馬 2年振り6回目
山梨学院 山梨 2年連続6回目
専大松戸 千葉 2年振り2回目
東海大菅生 東京 2年振り5回目
二松学舎大付 東京 2年連続7回目
慶応 神奈川 5年振り10回目
北信越
北陸 福井 34年振り2回目
敦賀気比 福井 3年連続10回目
【東海】
常葉大菊川 静岡 10年振り5回目
東邦 愛知 4年振り31回目
大垣日大 岐阜 2年連続5回目
【近畿】
彦根総合 滋賀 初出場
龍谷大平安 京都 4年振り42回目
智辯和歌山 和歌山 3年振り15回目
大阪桐蔭 大阪 4年連続14回目
履正社 大阪 3年振り10回目
報徳学園 兵庫 6年振り22回目
杜 兵庫 19年振り2回目
【中国・四国】
鳥取城北 鳥取 2年振り4回目
広陵 広島 2年連続26回目
光 山口 初出場
英明 香川 5年振り3回目
高松商業 香川 4年振り28回目
高知 高知 2年連続20回目
【九州】
長崎日大 長崎 2年連続4回目
海星 長崎 7年振り6回目
大分商業 大分 3年振り7回目
沖縄尚学 沖縄 9年振り7回目
【21世紀枠】
石橋 栃木 初出場
氷見 富山 30年振り2回目
城東 徳島 初出場
注目選手は
今大会は実力的にも勿論だが、その他父兄のプロ選手としての経歴から注目を浴びる選手なども多く、例年以上の熱視線が注がれている。その中で3選手をピックアップしてみたい。
投手としてその実力を買われているのが、常勝軍団と名高い大阪桐蔭のエースで主将を務める前田悠伍。選手層の厚い大阪桐蔭で一年秋からベンチ入りし、先発に救援に活躍して明治神宮大会優勝。更に昨年の選抜高校野球大会では4年振りの優勝に貢献する等脚光を浴びる。夏の甲子園はベスト8に終わったが、昨秋は主将としてチームを引っ張って明治神宮大会連覇。左腕から繰り出す148キロの速球に4種の変化球で、昨秋以来の公式戦11連勝、88回で102奪三振と圧倒。世代ナンバーワン左腕の評価。
昨年夏、東北勢初の全国制覇を成し遂げた東北の雄・仙台育英のエースに抜擢された高橋煌稀。183センチの恵まれた体格から最速147キロを投ずる右腕。昨夏は8回から登板して無失点に抑え、初制覇の胴上げ投手となった。昨夏同様に複数の好投手を擁する仙台育英で、定評のある研究熱心さで制球力を身に付けた。力で勝ち取ったエースナンバーを背に、今度は東北勢初の夏春連覇を目指して先陣を切る。
打者として間違いなく熱視線を浴びるのはPL学園で元巨人の桑田真澄とのKKコンビで5季連続甲子園出場を果たし、歴代トップの通算13本塁打を放ち、西武、巨人で活躍した清原和博を父に持つ清原勝児。まだ、2年生ながら175センチ80キロの堂々たる体格。昨秋から神奈川の名門・慶応で三塁手のレギュラーを奪取。まだ、父親の実績には及ぶべくもないが、史上3例目となる親子アーチを目指して、清原のコールが久し振りに甲子園に響き渡る。
優勝候補は
ズバリ、優勝は東西の横綱同士、夏春連覇を狙う仙台育英と、春連覇を目指す大阪桐蔭の争い。ただ、組み合わせで両校が順調に勝ち進んだ場合、準決勝で顔を合わせる事になる。多数の好投手を揃えて夏の甲子園を制した仙台育英は、昨夏に劣らぬ140キロ後半の高橋煌稀、湯田統真、仁田陽翔の左右の投手を揃えて万全。また、捕手、遊撃手、中堅手とセンターラインの野手など夏の甲子園メンバー8人が残っている。夏ほどの連戦の影響はないが3人のエース級を擁する投手陣は他校にとっては脅威。準決勝で大阪桐蔭に昨秋の明治神宮大会の借りを返して、春の甲子園初制覇か。
相手は昨秋の明治神宮大会を持ち前の猛打で制した大阪桐蔭。エースで主将の前田悠伍を中心に破壊力のある打線で春連覇を目指す。ただ、事実上の優勝戦ともいえる仙台育英の強力投手陣を打ち崩すのは並大抵ではない。前田の踏ん張りに勝敗の行方がかかる。三番手には中国地方王者で昨年の明治神宮大会決勝で大阪桐蔭に惜敗した広陵。『広陵のボンズ』と言われる高校通算51本塁打の真鍋慧を中心に好打者が連なる打線に、2年生エース高尾響を擁して平成15年以来4度目の戴冠なるか。その他には151キロ平野大地を中心に左右の好投手を揃えた専大松戸。ほかには四国王者英明、近畿大会で大阪桐蔭に惜敗した報徳学園までの争いか。
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