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両横綱休場の大相撲9月場所、優勝争いは大関、関脇が中心か!

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場所直前に玉ノ井部屋でクラスターが発生して、同部屋の富士東以下の力士全員が休場を余儀なくされるという多難のスタートとなった大相撲9月場所。今場所もやはり出稽古禁止で調整が難しい。特に、小さな部屋は関取が一人しかいないケースもあり、稽古相手に恵まれないハンディを抱える事になる。

確かに、玉ノ井部屋のようなクラスターの怖さはあるが、同じ一門同士の合同稽古とか、同じ地域内の部屋間での出稽古等は日数を決めて認めても良いのではないだろうか。今のままでは小部屋の力士達は不利になる。例えば、関取が自分一人しかいない大関朝乃山のように……。

● 安定感随一朝乃山

優勝争いの筆頭には朝乃山を挙げる。以前から横綱になるには突き押しだけでは安定した成績を残す事が難しく、勢いで大関昇進を果たしたとしても、常に優勝争いの出来る成績は四つ相撲の力士と言われてきた。今の大型化した大相撲の中では一気に勝負をつける突き押し相撲の力士が多い。上位陣のライバルにもその傾向がみられるが、その中で朝乃山は数少ない右四つの本格派。

その安定感は成績にも現れていて、コロナウィルス禍で中止になった5月場所を除くここ一年以内の5場所は10勝、11勝、10勝、11勝、12勝と全て二桁勝利。爆発力に欠けるという見方もあるが、以前のようなひ弱さも消えて自らぶつかって攻める相撲も見られる。優位な状態で組み止める攻めの四つ相撲が板に付けば一気に綱取りも夢ではない。

しかし、その安定感のある朝乃山がまさかの2連敗スタート。やはり、他に関取がいない小部屋での調整の難しさを露呈した形。さすがに、2連敗は厳しいが持ち前の安定感を取り戻して好調なライバル達を追い掛けて欲しい。

● 波に乗れば貴景勝

突き押し相撲の宿命とも言えるが成績にムラがある。勢いに乗った時は一気の突き押しと、冷静な突き落としを駆使して強さを見せるが、立ち合いで勢いを止められたり、組み止められたりすると脆さをみせる。それは成績にも現れていて大関昇進後7場所の成績は、3勝8休、全休、12勝(関脇)、9勝、11勝、7勝、8勝3休と綱取りを狙う大関にはなれていない。

もちろん、怪我で休場があったのも事実だが、大関昇進後は優勝争いに絡む事もほとんどなく安定味に欠ける事は間違いない。本人もそれは自覚していて、一時回しを取る相撲にも挑戦したが、それが怪我につながって低迷の原因になった事もあり、今はまた元の突き押し一辺倒に戻っている。しかし、まだ若いのだから上を目指すにはもう一度四つ相撲にチャレンジして欲しい。

不安視された貴景勝だが、初日、2日目と持ち味の突き押しを活かして2連勝の発進。ただ、相手は照ノ富士、隠岐の海とまともに出て回しを狙う力士。今後、強く当たっての突き押しや変化のある相手にどう対応するか見てみたい。

● 破壊力抜群の正代

はっきり言って、やる気があるのか無いの考え分からない淡白な力士で、入幕以来三役を2場所勤めたものの前頭の上位と中位を行ったり来たり。横綱、大関に昇進しない力士はほとんどこのパターンに陥るが、正代も間違いなくその一人と思っていた。おや、と目を見張ったのは昨年の九州場所。前頭10枚目に番付を下げていたが11勝で敢闘賞を受賞。

この位置ならこのくらい勝てる事もあるだろうが、その相撲内容に驚かされた。これまでにない力強さで攻めの相撲。半信半疑で注目した今年の初場所。前頭4枚目で13勝2敗。完全に化けたと思った。その後、関脇で8勝、11勝と勝ち越して今や大関争いの一番手。鋭い出足とは違うが、体格を活かしたスケールの大きい取り口で相手を圧倒する内容の相撲が増えてきた。

今場所、正代は危なげなく2連勝のスタート。それも、決して楽な相手ではない隆の勝、玉鷲を問題にしない強さで押し出す会心の相撲。正代の立ち合いは独特で自分から強く当たる時もあるが、決して低くはないが相手を良く見て受け止めてから出る相撲も多い。今場所は優勝争いは間違いないと見ている

● 集中力鍵の御嶽海

実績では両横綱を除いては最上位と言っても過言ではない御嶽海。入幕後着実に力を付け、新小結から一度陥落したがすぐに返り咲いて、その後は17場所連続三役。その間、2回の優勝を果たして当然誰もが認める次期大関一番手。しかし、その17場所中優勝した2場所以外は二桁勝利を挙げる事が出来ない。そして、故障もあって平幕に陥落。そこでも負け越してしまう。

もう、御嶽海も普通の力士に戻ったのか……と思った途端、今年3月場所で10勝5敗。先場所一気に返り咲いた関脇で11勝と蘇って再び大関争いに加わってきた。御嶽海の場合は攻め切る力強い相撲が見られる反面、呆気なく土俵を割ってしまう脆さがある。15日間を通じて集中力が保てるか否かが大関昇進の鍵になる。

正代に負けずと難敵北勝富士、先場所優勝の照ノ富士を力強い押しを武器に退けた御嶽海。朝乃山が連敗スタートとなった今、一躍優勝候補の本命になりそうな好内容の取り口。懸念される集中力さえ途切れなければ優勝争いを引っ張る存在になる。