
プロ野球の魅力はファンひとりひとり違うと思うが
やはりスタンドに放物線を描いて入るホームランを挙げる人も多いでしょう
一振りで試合の流れを決定づける豪快なホームラン
今回は今年のセ・パの本塁打王の行方を占ってみる
セ・リーグの本塁打王は?
佐藤輝明 10
岡本和真 8
キャベッジ 5
牧秀吾 5
末包昇大 4
5月4日現在
バットやボールの規定、あるいはストライクゾーンなどの変更で一概には言えないが、最近はホームラン数が減っているような気がする。また、球場の広さやドームか否かによっても違いがある。
その中でホームランが出にくいと言われる甲子園球場をホームとする阪神の佐藤輝明の現時点でただ一人の2桁10本は特筆物。これまでも長打力は注目されてきたがムラがあるのが課題とされてきた。
今年の佐藤は常にフルスイングというよりも、楽に振っているような気がする。肩の力が抜けて軽く当てたようなスイングでもスタンドに運んでいる。好不調はあるだろうが、今のメンタルを維持出来れば阪神選手として39年ぶりの本塁打王も可能。
ヤクルトの村上宗隆の不在で佐藤のライバルは岡本和真(巨人)だけと言っても過言ではないだろう。2桁一番乗りは佐藤に遅れをとったが、開幕から好調を維持して本塁打と打点は佐藤に次ぐ2位。打率も3位と三冠王も狙える成績。
これまで無冠の佐藤に対して、本塁打王3回、打点王2回と実績では断然上の岡本。ホームランの出やすいと言われる東京ドームというホームの利点を生かして、競り合いに持ち込めれば4回目の本塁打王の可能性も見えてくる。
ほぼ、この2人の一騎討ちとなりそうな本塁打王争いだが、波乱を起こすとすればギャベッジ(巨人)か。絶好調の開幕後から故障で離れたのが痛かったが、調子を取り戻せば侮れない存在になりそう。その他の選手では佐藤、岡本に迫るのは苦しいか。
パ・リーグの本塁打王は?
山川穂高 6
万波中正 6
レイエス 5
頓宮裕真 5
その他4人 4
5月4日現在
ほぼ2選手の一騎討ち状態のセ・リーグに対して混戦模様のパ・リーグ。今のところ、トップでも6本と低調気味。しかも、上位は断然の実績を誇るソフトバンクの4番山川穂高以外は、これまでタイトル争いに加わった事のない選手ばかり。
最終的には山川の独壇場になる可能性が高いが、気になるのは余りにも調子の波が激しい事。元々、ムラな面はあったが今シーズンは特に目に付く。打率.190では4番打者としての役目を果たしているとは言えまい。
本来なら前後を打つべき柳田悠岐と近藤健介という強打者が戦列を離れていいるのも理由だろう。山川一人にマークが集中していては苦しいはず。2人が復帰してクリーンアップが機能した時、山川の本塁打王とパ・リーグ連覇の道が見えてくる。
不振の山川と並んでいるのが万波中正(日本ハム)。25歳になったばかりの大砲候補で、この3年間は2桁本塁打をマーク。特に、一昨年は25本のアーチを放っている。恵まれた体からのフルスイングは迫力十分。化ければ一気に戴冠の可能性も。
万波以上に怖いのが同じ日本ハムのレイエス。昨年アメリカから渡ってきた元メジャーリーガーで、出場103試合ながら25本塁打をマーク。昨年は不振で一ヶ月の2軍落ちもあったが、広角に打ち分ける技術もあり、打倒山川の一番手か。
他では4本をマークしている同じ日本ハムの野村佑希。万波、レイエスのいる中で4番に定着しているのは監督の期待の高さの表れか。他ではロッテのソト、ポランコの両外国人辺りまでが候補。