大谷フィーバーでうんざり。50―50って騒ぐけど、それがどうしたって感じ
例えばホームランや盗塁の大リーグ記録破ったというならまだしも、中途半端!
アメリカは昔からくだらない数字に拘っていたが、とうとう日本もかという感じ
そんな野球より、大は大でも大谷より2回目の優勝と大関昇進の大の里リポート
両手に花の大の里
このところ、朝青龍、日馬富士、白鵬、鶴竜、照ノ富士……と続いたモンゴル旋風。頑張れ日本人力士とイライラしていた人も多いと思う。そんな時、現れたのが大器・大の里。
大学時代、アマチュアタイトルを総なめにして大器と期待された大の里。入門したのはモンゴル勢に唯一対抗した元横綱稀勢の里の二所ノ関部屋。幕下10枚目格付出でデビューしたが、最初は思わぬ苦戦。
幕下、十両共に2場所要し優勝無し。しかし、今年初場所入幕すると持ち前の脅威の突き、押しで躍進。2場所で三役昇進。夏場所には史上最速の7場所での幕内優勝。そして、今場所は2回目の優勝と史上最速の大関昇進を決めた。
突き押しだけでなく、右差し左からの攻めも習得しつつある。横綱不在とはいえ、両大関を一方的に敗る等、格の違いを見せ付けるような13勝2敗での優勝。横綱まで駆け上がって、【大の里時代】を築くのか、今後に注目したい。
暗いワードの大関
以前にも述べたが、最近大関に暗いイメージが漂ってきた。令和三年以降、朝乃山、御嶽海、正代、霧島。そして、5年以上大関を務め今場所陥落し、引退した貴景勝と三年間で5人を数える。
何度も述べてきたが、大型化した現代の相撲界では本場所での毎日の取組での怪我、故障のリスクが大きい。更に、高い土俵から転落するのは日常茶飯事。故障の無い力士は皆無な状況。
陥落の無い横綱以外は休場して負け越せば番付が下がる。大関も2場所連続の負け越しで陥落。2ケ月ごとの本場所では怪我を治す暇もない。強い力士とは怪我にも強いという事なのかもしれない。
今場所も琴桜、豊昇龍の両大関は8勝止まり。優勝した大の里から5差の不甲斐なさ。大関昇進を決めた大の里が活躍して悪いイメージを払拭してくれるのか。今場所12勝の霧島が再昇進果たせるのか。大関というワードに注目したい。
大の里に続く力士
横綱照ノ富士は故障に悩まされていて、十分な稽古が積めないし、常時出場は無理な状態。期待された大関陣もなかなか殻を破れない状況が続いている。【大の里時代】に向かうのかもしれないが、脅かす存在がいなければ盛り上がらない。
今場所おっと思えたのは王鵬。大横綱大鵬の孫として注目を浴びたが、おっとりとして自分の型を見出だせていないように見えた。この数場所突き押しに徹してきて威力が増すと同時に粘りが出てきた。今後期待したい一人に成長。
今場所もう一人注目していたのは小結平戸海。残念ながら負け越したが随所にこの人らしさは出ていて、悲観する内容ではなかった。小柄だが積極的に攻めるし、組んでも離れても取れるので、今のスタイルに磨きを掛けて欲しい。
王鵬、平戸海は大の里と同世代だが、玉鷲を始めとして、30代後半の活躍も目立つ大相撲。大の里世代より少し年輩にはなるが、若元春、若隆景の兄弟。それにベテランの域に達しつつある錦木や高安の奮闘にも期待したい。