第101回全国高校野球大会に出場する49代表が決定し、甲子園練習も8月1日から始まった。組み合わせ抽選会が3日に行われ、6日に開幕する。
今大会は各地で有力校と見られたチームが敗退したり、注目を集めた選手が涙を呑んだり混戦模様と言われている。しかし、その反面フレッシュな顔ぶれで令和新時代の幕開けに相応しい気がする。
一戦必勝のトーナメント戦だけに必ずしも実力通りに決まる訳ではないが、力が無いと勝てないのも事実。47都道府県代表の49チームは暑い夏を更に熱くして、郷土に熱気と興奮と歓喜を届けて欲しい。
● 代表49校の顔ぶれ
北海道
北北海道 旭川大 2年連続9回目
南北海道 北照 2年連続5回目
東北
青森 八戸学院光星 2年連続10回目
秋田 秋田中央 45年ぶり5回目
岩手 花巻東 2年連続10回目
山形 鶴岡東 3年ぶり6回目
宮城 仙台育英 3年連続28回目
福島 聖光学院 13年連続16回目
関東
群馬 前橋育英 4年連続5回目
栃木 作新学院 9年連続15回目
茨城 霞ヶ浦 4年ぶり2回目
埼玉 花咲徳栄 5年連続7回目
千葉 習志野 8年ぶり9回目
東東京 関東一 3年ぶり8回目
西東京 国学院久我山 28年ぶり3回目
神奈川 東海大相模 4年ぶり11回目
山梨 山梨学院 4年連続9回目
北信越
新潟 日本文理 2年ぶり10回目
長野 飯山 初出場
富山 高岡商 3年連続20回目
石川 星稜 2年連続20回目
福井 敦賀気比 2年連続9回目
東海
静岡 静岡 4年ぶり25回目
愛知 誉 初出場
岐阜 中京学院大中京 3年ぶり7回目
三重 津田学園 2年ぶり2回目
近畿
滋賀 近江 2年連続14回目
京都 立命館宇治 37年ぶり3回目
大阪 履正社 3年ぶり4回目
兵庫 明石商 2年連続2回目
奈良 智弁学園 3年ぶり19回目
和歌山 智弁和歌山 3年連続24回目
中国
岡山 岡山学芸館 4年ぶり2回目
鳥取 米子東 28年ぶり14回目
島根 石見智翠館 4年ぶり10回目
広島 広島商 15年ぶり23回目
山口 宇部鴻城 7年ぶり2回目
四国
香川 高松商 23年ぶり20回目
徳島 鳴門 2年連続13回目
愛媛 宇和島東 9年ぶり9回目
高知 明徳義塾 2年ぶり20回目
九州
福岡 筑陽学園 16年ぶり2回目
大分 藤蔭 2年連続3回目
佐賀 佐賀北 5年ぶり5回目
長崎 海星 5年ぶり18回目
熊本 熊本工 6年ぶり21回目
宮崎 富島 初出場
鹿児島 神村学園 2年ぶり5回目
沖縄 沖縄尚学 5年ぶり8回目
● 令和初の優勝旗を手にするのは
今まで公式戦ではほとんど戦った事がないチーム同士が一発勝負のトーナメント戦で争うのだから、プロ野球のペナントレースを占うのと違って優勝をズバリ予想するのは難しい。糅てて加えて、今大会は地区予選で波乱が多かった気がする。
春の選抜大会優勝の東邦(愛知)、昨年秋の明治神宮大会を制した札幌大谷、連覇を狙った大阪桐蔭、有力校と見られた横浜(神奈川)、創志学園(岡山)、広陵(広島)等が次々に夢を断たれて姿を消した。
更に、『ビッグ4』と言われた163キロ右腕佐々木朗希(岩手•大船渡)、153キロ左腕及川雅貴(神奈川•横浜)、154キロ右腕西純矢(岡山•創始学園)が次々に敗れ、甲子園出場を果たしたのは奥川恭伸(石川•星稜)ただ一人。
その奥川を擁する『星稜』が優勝の最右翼。ストレートの最速を158キロまで伸ばし、2年生から日本代表として活躍する等、今大会出場の投手の中では経験値、完成度共に群を抜いている。課題と言われた打線も石川大会決勝で満塁ホームランを打った東海林孝介や、2年生4番の内山壮真らが力を付けて投打共にレベルアップしている。
対抗に推したいのは『習志野』 選抜大会準優勝エース飯塚脩人は持ち前の速球を150キロまで伸ばし、激戦区千葉を勝ち抜いてきた。一番打者の根本翔吾が出塁してチームを活気付けたいところ。伝統的に夏に強いのも心強い。
三番手は『花咲徳栄』 一昨年の優勝校だが激戦区埼玉を5年連続で勝ち抜く底力は伊達では無い。やや、投手陣に不安はあるが今大会トップクラスの打撃力は、暑い甲子園で疲労した投手陣には脅威。
最後に挙げたいのは『明石商』 追い詰められたハイレベルの兵庫大会決勝で底力を発揮して決めた3大会連続出場。最速149キロの2年生エース中森俊介をバックが盛り立て、小技を絡めて接戦をものにする野球は甲子園向き。
以上4校を挙げたが、昨年の大阪桐蔭のような大本命は見当たらず伏兵が台頭してくる可能性もある。私立高校全盛の中、今大会は公立高校も頑張っている。特に、4校が名を連ねた商業高校に注目してみたい。
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