コロナウイルスに翻弄され続けた東京オリンピックも昨日の閉会式で全日程を終了。予測通りに東京都だけでなく全国の感染拡大は止まず、開催の是非はこれからも俎上に上がるはず。しかし、それはさておいてスポーツを純粋に楽しむという観点からは成功したとも言える。2週間にわたつて書いてきた『東京オリンピック、ヒーロー&ヒロイン』の最終回は、今回のオリンピックで感じた事をざっくばらんに述べてみる。
8月7日
金 レスリング男子フリースタイル65キロ級 乙黒拓斗
金 レスリング女子50キロ級 須崎優衣
金 野球
銀 ゴルフ女子 稲見萌寧
銅 空手男子組手75キロ超級 荒賀龍太郎
8月8日
銀 自転車女子オムニアム
銀 バスケットボール女子
最終メダル獲得数 金27銀14銅17
スポーツの楽しさ
コロナウイルス感染拡大の中、半数近くの人が開催反対という声をあげた東京オリンピック。テレビ視聴率を挙げて開催は成功という見方もあるが、それはスポーツの楽しさと選手達のプレイに拍手を送っているだけで、開催そのものに賛成している訳ではない。それだけ、コロナウイルス禍で溜まったストレスがスポーツの楽しさを求めたという事。
一年延期された上に、日本だけでなく世界中でコロナウイルス感染が収まらないという状況下、参加してくれた選手には拍手を送りたい。モチベーションの維持や、コンディションの調整の難しさ等多くの課題はあったはず。それらを乗り越えて、選手達は躍動感溢れるプレイで全世界の視聴者に勇気と感動を与えてくれた。
特に感じたのはスケートボード、スポーツクライミング、BMX……等のニュースポーツと、10代前半の若い世代の台頭。日本の柔道などに有りがちな【国を背負って立つ】とか【命をかけて戦う】という気負いや悲壮感はない。勝ち負けよりも自分の最高のパフォーマンスを発揮するのを優先。戦い終えて相手をリスペクトして讃え合う清々しさに感動した。
当ブログでも連日メダル獲得者の名前を掲載し、メダル獲得数を載せてきたが、途中から違和感を覚えた。米国、中国、日本、英国、ROC、豪州……所謂大国が上位独占。大事なのはメダルの数ではない。名も知らぬ国の少人数の誇らし気な行進や、敗戦にもかかわらず満足気な笑み……。今大会の唯一の成果は、スポーツの楽しさの再認識だったのかもしれない……。
東京オリンピックヒーロー&ヒロインは⤵️⤵️にも掲載しています
東京オリンピック、ヒーロー&ヒロイン❗向田、喜友名、卓球他‼️
オリンピックの在り方
今回のオリンピックでIOCが最も力を入れたのは、ジェンダーをはじめとする差別の解消。しかし、その意義は分かるが何か履き違えている気がしないでもない。もちろん男女平等は当然だが、ただ数合わせをすれば良いというものではない。本来、男性が適していた競技にやみくもに女性を入れたり、男女別の種目に混合を追加しても迫力不足でそぐわなくなるだけ。
2020東京オリンピックは、コロナウイルスによるパンデミックという異常事態の中の開催。日本だけでなく、欧米諸国からも開催に疑問の声があがっていた。特に、アメリカやイギリス等のマスコミは金権まみれのIOCの体質に容赦のない批判を浴びせている。延期による大幅な開催費用も殆ど日本の負担で、我関せずを決め込むIOC。
本来は日本の気候からして前回の東京オリンピック時の秋の開催が最適。IOCが真夏の開催に拘るのは高額な放映権料を支払うアメリカの都合優先。『アスリートファースト』と唱えながら、人より金が最優先のIOCの体質が問われるが、『五輪貴族』と言われるバッハ会長ら幹部は聞く耳持たない。ジェンダーよりも体質改善こそが最優先ではないだろうか……。