開幕して3週間経過したプロ野球。各チーム17、8試合から多いところで20試合を消化。まだまだ、始まったばかりだがセ・リーグは最下位まで3.5差の混線状態。一方のパ・リーグは昨年と同じように早くも日本ハムが6.5差と離され気味。
そのパ・リーグで4月23日、先週までトップだったソフトバンクを相手に3連勝して単独首位になったロッテ。開幕3連勝で20イニングス失点ゼロの佐々木朗希に引っ張られる形で投手陣が好投。打撃陣も効果的な得点でチームが一つにまとまってきた感がある。好調ロッテの優勝の可能性を探ってみる。
ロッテ現在の成績
パ・リーグ勝敗表
①ロッテ 12勝 7敗
②オリックス 11勝 8敗 1.0
②西武 11勝 8敗 0.0
④ソフトバンク 9勝 8敗 1.0
⑤楽天 7勝11敗 2.5
⑥日本ハム 6勝14敗 2.0
ロッテ好調の要因
新監督に吉井理人を迎えて昨年5位からの巻き返しを期すロッテマリーンズ。これまでの記事で書いたように、投打共に選手層の薄さが気になり評価は低かった。『令和の怪物』佐々木朗希はいるものの、先発ローテーションの中で2桁実績があるのは美馬学、小島和哉ぐらいのもので肝心の佐々木でさえ昨年の9勝が最高。また、救援陣も抑えの益田直也はいるが昨年は不安な面も見せていただけに、やや気掛かり。復帰の澤村拓一や、新加入のペルドモ辺りに頼らざるを得ない苦しい台所。
また、打線も衆目の一致するような主力打者が見当たらず、期待された新外国人ポランコも今のところ期待外れ。結局、長打力も発揮されていない中村奨吾、山口航輝、安田尚憲のクリーンアップでは得点力に過大な期待は出来ない。開幕カードでソフトバンクに3連敗スタート。やはり、なと思ったがそこから先発が試合を作れるようになり、WBCで参戦が遅れた佐々木朗、西野勇士、種市篤暉らが結果を出して5連勝と巻き返しに成功。佐々木朗、西野、種市、小島、森遼太郎、メルセデスのローテーションが確立。
投手が安定してくると打者にも相乗効果が現れ、規定打席に達している中には3割以上は皆無だが、日替わりのようにヒーローが現れて活気付いてくる。4月8日、今季初出場の平沢大河の逆転ホームラン。14日佐々木とオリックスのエース山本由伸との対決で先制打の茶屋健太。19日には不調でスタメン落ちから復帰した井上晴哉の先制ツーラン。21日のソフトバンク戦ではマスクを被る佐藤都志也に先制の2点三塁打と、連日のようにヒーローが現れてくる。
ロッテ今後の展望
現在、トップとはいえまだ始まったばかりの長いペナントレース。パ・リーグでは最も優勝から見放されているロッテの前に立ちはだかるのは現在2~4位のオリックス、西武、ソフトバンクの優勝候補に挙げられる3チーム。ロッテにとっては戦力的に劣るのは否めない相手ばかり。投手陣は当面、今のローテーションで行くはず。なんと行っても、現在3試合20イニングス失点ゼロの『令和の怪物』佐々木朗がいるのは心強い。2013年球団史上初の優勝に24勝無敗で邁進した楽天のエース田中将大並みの活躍が佐々木に求められる。
問題は打撃陣の方。日替わりヒーローと言えば聞こえは良いがクリーンアップをはじめとして、引っ張って行く強力な打者がいないという事。開幕時、山口、井上、ポランコで始まったクリーンアップは日替わり弁当のように目まぐるしく替わっていたが、このところようやく固定。好調だった荻野貴司、藤原恭大の離脱は痛いが吉井采配には忍耐強さがある。荻野の代わりに一軍昇格を果たし、逆転2ランと華々しさを見せた平沢を5試合無安打で打率1割を切る寸前でも使い続けた。今はまだ戦力を整え、選手を育てる時と構えているのかもしれない。佐々木朗を中心とした投と、監督の思いに応えた打が噛み合った時、ロッテの18年振りの悲願が達成されるかもしれない。
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