
昔から荒れる春場所と言われている大相撲三月場所
しかし、最近は春場所に限らず平幕勢がリードする優勝争い
予想通り大荒れになった今場所のリポート
昇進疑問の豊昇龍
低いレベルでの横綱昇進で、その力量が問われた新横綱豊昇龍。地位は人を作るという諺があるが、先場所後半の充実ぶりで昇進によって成長の可能性もあると期待していた。しかし、残念ながら現時点では失望しかない。
初日、小結阿炎に軽量をつかれ一方的に突き出されて土。新横綱の初日という緊張感もあったのかもしれないが、余りの呆気なさに不安が募った。しかし、そこから先場所のような厳しい出足からの完勝で3連勝。
波に乗ったと思ったが、中日まで3敗。5日目は千代翔馬の立ち合いの変化からの黒星だが、8日目の元大関高安戦は完全に力負け。これから、大関をはじめ三役陣との対戦が相次ぐ中、このまま3敗を保つのも難しそう。
前回の当ブログで述べたように、もう一場所見て昇進を決めるべきだった。3場所前の8勝、13勝、12勝の計33勝は大関昇進の目安とされるもの。海外巡業の目玉として横綱誕生を優先した執行部と、横綱審議委員会には猛省を促したい。
自信喪失気味琴桜
先場所、豊昇龍と共に横綱昇進を目指した大関琴桜。前半で黒星を連ねながら後半持ち直して優勝した豊昇龍とは逆に、ズルズル後退してまさかの5勝10敗。
全く覇気に欠け、スタートでの出遅れを挽回する事なく場所を終えてしまった。歯車が狂ってしまったとしか思えなかった。場所前は出稽古に出て積極的に番数を重ねて順調に見えた。
しかし、蓋を開けてみると初日若元春に苦杯をなめると、連敗こそないものの連相撲の結果5日目で早くも3敗。その相撲内容も一見前に出ているが腰高で圧力を掛けられていない。自信喪失気味に見えた。
ただ、中盤3連勝で持ち直してきたように見える。負けていた時は攻めが続かず、逆に相手十分にさせられて逆転負けの内容が多かった。この3日間は落ち着いてじっくり攻める相撲が復活したようだ。今場所の優勝云々より、後半の相撲内容を来場所に繋げたい。
今場所の優勝争い
横綱、大関陣の中でただ一人順調に星を伸ばしているのが大の里。4日目若元春戦ではけんか四つの相手に左を差されて、上体が起きたところを押し出されて土。しかし、それ以外は殆ど自分の相撲を取り切っている。上位戦は残すが三場所ぶりの優勝へ視界良好。
共に3敗の豊昇龍と琴桜は大の里と星二つの差がついて苦しい。ただ、二人とも大の里戦を残しているだけに、白星を積み上げていくだけ。特に、先場所のように波に乗れば豊昇龍にもチャンスはある。琴桜も三連勝と乗ってきたが、まずはカド番脱出してから。
悲願の優勝を目指す高安。今場所はじっくり相手を見て、落ち着いて取っているのが印象的。離れても組んでも取れるのも強み。ただ、35歳になり破壊力は衰えたように見える。勝負所で負けて何度も悔し涙に暮れたが、久し振りのチャンスを掴めるか。
その他の平幕勢の1敗美ノ海、2敗の尊富士、玉鷲、明生はこれから上位戦が組まれて苦しいか。新入幕優勝を飾った尊富士も当時の勢いはなく苦戦か。玉鷲も流石に40歳となり、爆発力はあっても連日上位相手に勝ち進むのは難しそう。