
プロ野球キャンプも10日になって、テレビや新聞などから選手達の情報が流れてくる
キャンプやオープン戦の頃の新しいシーズンへの期待のワクワク感もファンには楽しみ
今回は巨人の甲斐拓也選手と、楽天の辰巳涼介選手のリポート
ナンバーワン捕手甲斐拓也
甲斐拓也といえば、今ではナンバーワンと評される一流捕手。しかし、高校時は全国的には無名の選手。進学か就職かで悩んでいた頃、監督がソフトバンクのスカウトへ、プレーを見て欲しいと連絡。その結果、育成6位指名で入団。
途中、一軍登録された事はあるが本格的に起用されたのはプロ入り7年目の2017年。その年に一気にブレイクして育成出身選手として初めてのゴールデングラブ賞、ベストナインを受賞。圧倒的な強肩で【甲斐キャノン】と称されるようになった。
そこから8年間、パ・リーグの覇者として君臨するソフトバンクの正捕手を務めてきた。昨年、フリーエージェント権を行使して巨人へ移籍。捕手として活躍した阿部慎之助監督から、「司令塔としてもらいたい」と請われ、背番号10を受け継いだ。
巨人の捕手といえば、小林誠司、大城卓三、岸田行倫、山瀬慎之助が昨年まで活躍していたが、キャンプで日増しに存在感が増した甲斐が正捕手の座を奪う勢い。「甲斐さんとシーズンを一緒に過ごしたら凄い勉強になる」と、山瀬。他の捕手も含めた正妻争いが激化。
周囲とも打ち解けて、プルペンでは投手と積極的に会話。「チームにとって一番大事な安心感を兼ね備えている」と、阿部監督も絶大な信頼。リーグ制覇はもちろん、日本一を目指す巨人にとって最も重要なピースになりそうな予感。
マジで二刀流なの辰巳涼介
高校時はほぼ無名に近かったが、立命館大学で開花した俊足、強肩の外野手辰巳涼介。楽天に1位指名された時から気になる選手の一人だったが、線の細さが気になって猛者の多いプロではどうかなと見守っていた。
選手層の薄い楽天というのが幸いした面もあったと思うが、一年目から一軍である程度の結果は残してきた。しかし、守備力はともかくとして、打撃面では2割2分台の打率が3年間続く。
しかし、関西学生リーグで歴代2位の安打数の122安打の片鱗を見せ始めたのはプロ入り4年目の2022年。そして開花した昨年はリーグ2位の2割9分4厘、158安打の最多安打、初のベストナイン、4年連続4度目のゴールデングラブ賞と大ブレイク。
好打、俊足、強肩と三拍子揃った外野手として楽天の中心選手となってチームを引っ張っていく存在と思っていた。しかし、今年1月の契約更改でまさかの二刀流宣言。強肩は頷けるが投手は中学時の神戸三田ドジャース以来という。
2月7日、三木谷浩史オーナーが見守る【御前登板】で7球のピッチングを披露。5球目に本職の投手陣を上回る152キロ計測も首脳陣からは不合格の判定。「試合になったらもっと出る」と本人は不満顔も、課題はスタミナとか。キャンプの話題作りにはなったが……。