プロ野球公式戦も全日程を終えてセ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスという、前年最下位チームが優勝という波乱の中に幕を閉じた。今年はコロナウイルス禍の中でのスタートの上に、東京オリンピック期間中の中断などもあり、各チームとも調整の難しさがあり、それが波乱の要因かもしれない。
しかし、12チーム同じ条件だし、プロである以上は適応力も実力に含まれるのは当然の事。最下位からの巻き返しでペナントレースを制した両チームには素直に拍手を送りたい。ただ、CSのファーストステージ、ファイルステージで下位チームの巻き返しの可能性もあり、例年以上に楽しみなCSになりそう。
両リーグ勝敗表
セ・リーグ勝敗表
① ヤクルト 73勝52敗18分 ー
② 阪 神 77勝56敗10分 0.0
③ 巨 人 61勝62敗20分 11.0
④ 広 島 63勝68敗12分 13.0
⑤ 中 日 55勝71敗17分 18.5
⑥ DeNA 54勝73敗16分 20.0
パ・リーグ勝敗表
① オリックス 70勝55敗18分 ー
② ロッテ 67勝57敗19分 2.5
③ 楽天 66勝62敗15分 5.5
④ Sバンク 60勝62敗21分 8.5
⑤ 日本ハム 55勝68敗20分 14.0
⑥ 西武 55勝70敗18分 15.0
セ・パCS日程
クライマックスシリーズの日程はセ・パ共に全く同じになっている。11月6日各リーグ2位3位によるファーストステージが開始。その勝者と優勝チームが対戦。優勝チームには1勝のアドバンテージが与えられるので3勝で優勝決定。対してファーストステージから勝ち上がったチームは4勝しなければ優勝出来ない。
ファーストステージ
セ・リーグ日程
11月6日 阪神ー巨人(甲子園 14:00)
11月7日 阪神ー巨人(甲子園 14:00)
11月8日 阪神ー巨人(甲子園 18:00)
パ・リーグ日程
11月6日 ロッテー楽天(ZOZOマリン 14:00)
11月7日 ロッテー楽天(ZOZOマリン 14:00)
11月8日 ロッテー楽天(ZOZOマリン 18:00)
セ・パ両リーグ共に、ファーストステージの勝者がペナントレース優勝チームに挑むファイナルステージは、セ・リーグが神宮球場、パ・リーグが京セラドーム大阪で11月10日から11月15日までの日程で争われ、勝者同士が日本シリーズで相まみえる。
ファーストステージ予想
セ・リーグ、阪神が有利❗
阪神は今季13勝6敗、防御も2.48とエースの働きをした青柳晃洋でまずは1勝挙げたいところ。その他、先発候補としては二桁10勝の伊藤将司、秋山拓巳コンビにガンケル辺りで星勘定出来るか。更に途中から彗星のごとく現れた高橋遥人もいて層が厚い。守護神スアレスに中継ぎも岩崎優などもいて投手に関しては問題ない。
打撃は近本光司、中野拓夢、糸原健斗などでかき回して、大山悠輔、マルテ、サンズなどで返せるかが鍵になる。後半失速してしまったが、佐藤輝明のバットが火を吹くか注目したい。終盤戦の成績では使いづらいだろうが、短期決戦だけにラッキーボーイの誕生が必要で、佐藤が当たってくれれば勢いがつく。
終盤連敗して辛うじてAクラスを確保した巨人。投打とも他チームを圧倒する布陣でのこの成績は原辰徳監督の責任問題。投手陣は安心して任せられる先発が皆無と言ってもいい状態。実績で菅野智之が先陣を切るのか。失速気味の高橋優貴、戸郷翔にメルセデス辺りでは心許ない先発組。抑えもビエイラでは不安で、投手に関しては強調する材料がない。
打撃陣も12球団随一の陣容ながら、監督が全く活かし切れていない。理想としては松原聖弥、坂本勇人、丸佳浩、岡本和真、ウィーラーの上位が先制するのが手っ取り早いのだろうが、亀井善行の先発に拘ったり、細かい野球も出来ていない原監督の采配では勝ち抜いて行くのは難しいだろう。坂本、丸の奮起に期待する。
パ・リーグ、楽天に期待❗
以外と言っては失礼だが、再終盤まで優勝を争うとは嬉しい誤算のロッテ。軸になる投手は見当たらない中、チームで唯一二桁10勝の小島和哉が踏ん張ったが、塁上を賑わす場面が多く防御率も3点台の後半ではエースとは言えない。8勝の岩下大輝も同様の不安定な投球。ここは、後半調子を上げてきた大器佐々木朗希に期待する。コントロールも良くなり、何より三振を取れるのが魅力。守護神益田直也までつなげるかが課題。
一年間を通して安定した成績を残したのは荻野貴司と、中村奨吾。特に、荻野はチームを独りで引っ張ってきた感がある。マーティン、レアードの両外人は予想通りの成績を残したのはさすが。ただ、期待された若手がシーズンを通して活躍出来なかったのは誤算。安田尚憲、藤原恭大も期待外れだったが、短期決戦では若手の爆発無くして勝ち上がりは出来ない。井口資仁監督も若手を積極的に活用して勢いを付けるべき。
投手力は12球団随一の陣容を誇る楽天。これを使いこなせなかったのは石井一久監督の手腕を問われても仕方ない。特に先発は田中将大、岸孝之、涌井秀章、則本昂大などの実力派揃い。ただ、楽天生え抜き組と西武からの移籍組の関係がギクシャクして選手が乗り切れなかった感がある。抑えの切り札松井裕樹に、酒居知史、宋家豪などの中継ぎも好調で、先発陣が額面通りの力を発揮すれば自ずと優位に試合を運べるはず。
豪華絢爛な投手陣に対して打撃陣は最弱の布陣と言われても仕方あるまい。長打力のある軸になる選手が皆無では苦しい。その中で切り込み隊長としてチームを引っ張った鈴木大地と、4番の働きを見せた島内宏明の活躍は特筆もの。最も活躍を期待された浅村栄斗の自覚を促したい。特に、田中の先発した試合では全く打てずに見殺しにした責任は重大。長打力不足は否めないのでつなぐ野球が出来るかに全てがかかっている。
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