先週行われたプロ野球CMファーストステージで、セ・リーグは巨人が阪神を、パ・リーグはロッテが楽天をそれぞれ2試合で退けてファイナルステージ進出を決めた。時を置かずに10日からはファーストステージが始まる。日本シリーズ進出には4勝必要だが、ペナントレース優勝チームには1勝のアドバンテージがあるので、最長6ゲームで雌雄を決する事になる。
常識的に考えて、1勝のアドバンテージがある上に、優勝チームはいきなりエース格の投手の登坂が可能だが、ファーストステージで好投手を使っている勝ち上がりチームは非常に厳しい戦いになる。ただ、ファーストステージで勝ってきた勢いと、試合勘では勝ち上がりチームに分があり、波乱の余地もある。
ファイナルステージ、セの行方
優勝したヤクルトはチームの勝ち頭の一人9勝4敗の奥川恭伸の先発で先勝を狙う。今季は登板数が少ない割には4月から着実に勝ち星を重ね、後半は安定感を増してエースの働きを示してきた。巨人戦にも2戦2勝の好成績だけに、奥川で初戦を飾れるか否かは今ステージの行方を左右する重要な一戦となる。
エース小川泰弘はは6月までで6勝を挙げて最多勝のチャンスがあったが後半失速。その復活が鍵を握る。更に、6年目の高橋奎二、石川雅規の両左腕にサイスニード、原樹理辺りが先発候補か。50ホールドの清水昇、そして抑えのマクガフが控えるだけに、リードした形で終盤まで持っていけるかが命運を分ける。
打線は山田哲人、村上宗隆、サンタナの破壊力あるクリーンアップにかかっている。その前の塩見泰隆、青木宣親の出塁が鍵。村上は7月を除いてはほぼコンスタントに4番の働きをしてきたが、10月以降ホームランが一本だけなのが気になる。CMシリーズの経験者が少ないだけに、青木、山田の実力者の成績が勝敗に直結しそう。
巨人はファーストステージ初戦、エース菅野智之が7回2安打無失点と圧巻の投球で勝てたのが大きい。今季の菅野は珍しく不振なシーズンだっただけに不安視されたが、10月以降の5試合全て2失点以内と、完全復活とみて間違いなさそう。問題は菅野に続く2番手の先発投手の出来になる。
ファーストステージ第2戦先発の高橋優貴は2回持たずに5安打2失点で降板。9月から不調でこのところ連敗だけに期待は持てないか。明日のファイナルステージ初戦が、やはり連敗続きの山口俊では心許ない。リリーフ陣もデラロサ、畠……、そして抑えがビエイラでは万全な布陣とも言えないだけに、投手に関しては不安材料ばかり。
打撃も4番岡本和真が左脇腹痛で戦列復帰が不明。ファーストステージは5番ウィーラーの活躍で勝ち上がったが、4番丸佳浩はともかく、3番坂本勇人はまだ万全の調子とは言えない。坂本、丸、ウィーラーのクリーンアップの前後を打つ松原聖弥、吉川尚輝の活躍が鍵を握りそう。しかし、最大の武器は坂本の復調。
ズバリ、勝つのはヤクルト。この短期決戦で1勝のアドバンテージは大きい上に、初戦はエース格の奥川が先発。対する巨人は2勝8敗の上に連敗中の山口の先発。巨人のエース菅野が早くても12日の登坂と考えて、ヤクルトはその前に1勝すればという余裕のある気持ちで試合に臨める。巨人の勝利は初戦で奥川を攻略して打線に勢いを付けるのが条件になるが厳しい。
ファイナルステージ、セの日程
11月10日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
11月11日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
11月12日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
11月13日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
11月14日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
11月15日 ヤクルトー巨人 (神宮 18:00)
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