ロッテ4年目の内野手・平沢大河がオープン戦で躍動している。
仙台育英高校で甲子園準優勝に貢献してドラフト1位で入団した平沢。ルーキー年から一歩ずつ前進してきたが、3年目の昨年は遊撃手のポジションを一年目の藤岡裕大に奪われた。
しかし、チーム一を誇る練習量で内外野で活躍してミニブレイクし、三年目にして全試合一軍帯同を果たした。
今シーズンは遊撃手一本の勝負と覚悟して、「ドラフト1位の猶予も昨年まで、今年は使ってもらえる保証はない。自分で定位置を確保しないと」と、藤岡とのポジション争いに挑んでいる
その藤岡は右膝裏の痛みで二軍のキャンプスタート。ようやく痛みも癒え、昨日3月5日の東洋大との練習試合で右越え2ランを含む3打数2安打4打点と復調。
9日の中日戦にも一軍合流の予定。
ハイレベルな遊撃手のレギュラー争いが始まるが、平沢は昨年のように内外野どこでも出場出来れば……、というつもりはない。
あくまでも遊撃手のポジションを奪取するつもり。
社会人野球からの遊撃手としての安定した守備を井口監督に買われて、昨年全試合出場を果たしたように、守備では藤岡に一日の長がある事は否めない。
平沢としては打撃でアピールする事になるが、キャンプから猛練習に励み、2月9日に行われた対外試合初戦の台湾・ラミゴとの交流試合でバックスクリーンへの特大2ランを放つ等3打点の好スタートを切った。
その後、一時成績が振るわなかったが練習から強いライナー性の打球を意識して取り組み復調してきた。
そして、オープン戦に突入すると初戦4打数2安打、翌日の中日戦でも5打数3安打と猛打賞を達成。
今日6日の日本ハム戦でも初回に右前安打を放ち三試合連続安打で打率4割2分9厘と乗りに乗っている。
平沢自身は、「しっかり振れているし、やることが出来ている。これからも続けていきたい」と、確かな手応えを感じているようだ。
「ようやく調子があがりつつある。楽しみではある」と、井口監督の期待も高まっている。
今年のロッテはドラフト1位の藤原恭大、昨年のドラフト1位・安田尚憲、そして3年前のドラフト1位・平沢と、ドラフト1位の若手野手に注目が集まっている。
これらドラフト1位組の活躍がロッテ上位進出の鍵を握る。開幕から勢いを付けるためにも、平沢はドラフト1位組の先輩として若手の先陣を切る覚悟だ。