
来年イタリアで行われるミラノ・コルティナオリンピックまで2ヶ月を切った
スノーボード、フィギュアスケート、スピードスケート他、期待の競技が続々
その中で応援したくなるのが、初出場を決めたカーリング女子フォルティウス
16年越しの夢を叶えたスキップの吉村をはじめとするフォルティウスのリポ
カーリング女子のこれまで
カーリングが冬季オリンピックに採用されたのは1998年の長野。日本女子は開催国として参加し5位。その後は2006年から過去3年間の世界選手権の成績をポイント化して出場権を決定。更に2014年からはポイントと開催国で8ヶ国、世界最終予選で2ヶ国の計10ヶ国が出場。
毎大会出場権を得ている日本が最初にメダルを獲得したのは2018年の平昌。藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、本橋麻里で銅メダル。2022年の北京ではリザーブが本橋麻里から石崎琴美に代わり、チーム名もロコ・ソラーレになって藤澤以下の4選手と共に銀メダル獲得。
今大会の日本は世界選手権での成績が振るわず、開催国を含めた8ヶ国に入れず世界最終予選に回った。カーリングは最初の長野大会以降は日本選抜ではなく、国内の戦いを勝ち抜いたチームが選ばれる。オリンピック出場の前に熾烈な国内での争いを勝ち抜かなくてはならない。
フォルティウス五輪への道
日本代表を争う最後の戦いに挑んだのは、ロコ・ソラーレの他にフォルティウス、SC軽井沢クラブ。3チームが総当たり戦の各4試合を戦った末、3チームが共に2勝2敗という大混戦。その結果、DSCの数字の少ない、SC軽井沢クラブと、フォルティウスが決定戦に進出。
DSCというのは、試合前に有利な後攻を取る為に各チームの代表一人がストーンを2投して、ハウスの中心との距離の短さをを競うLSDを数値化したもの。同じ勝敗になった時に、数値の少ない方が順位が上になる。
その結果、SC軽井沢が23.49、フォルティウスが32.06、ロコ・ソラーレが45.31となり、SC軽井沢が決定戦進出。残る2チームはタイブレークを戦い、2ー7でフォルティウスが勝利。LS北見時代から続くロコ・ソラーレの三大会連続メダル獲得は夢と消えてしまった。
決定戦は3試合を行い2勝したチームがオリンピック出場権を獲得する。9月13日(土)に行われた第1戦は前半から優位に立ったSC軽井沢が11ー3と圧勝。翌日曜日の午前中の第2戦は一進一退の好ゲームとなり、6ー7でフォルティウスが競り勝つ。
勝負の第3戦はLSDでフォルティウスが後攻を獲得。中盤戦でリードしたフォルティウスが優位に立つが、9エンドでSC軽井沢が並ぶ混戦。最後は後攻の有利を活かしてフォルティウスが5ー6で勝利。、フォルティウスとしては初のオリンピック出場権を懸けて最終予選への進出決定。
(注)フォルティウスは前身の『北海道銀行フォルティウス』としてはソチオリンピックに出場し、5位入賞をしている。
吉村紗也香16年越しの夢
カーリング女子世界最終予選は8ケ国が参加の総当たりの戦い。その結果、1位と2位がプレーオフによる決定戦を行い勝者が出場権を獲得。更に敗者は3位と戦い、勝った方がやはり出場権を獲得するという方式。
日本は予選を6勝1敗の2位で通過。プレーオフの初戦で予選1位のノルウェーを5ー6の接戦で下してオリンピック出場権を獲得。更に、ノルウェーは3位通過のアメリカと対戦したが4ー8で敗れて、まさかの敗退。アメリカが2枚目の切符を獲得した。
オリンピック出場を決めたフォルティウスのメンバーは近江谷杏菜(36)、小谷優奈(27)、小野寺佳歩(34)、吉村紗也香(33)、そして、小林未奈(23)の5人。チームを引っ張るのは16年越しのオリンピック出場権を掴んだ吉村。
高校生の時から注目を集め、3年時のバンクーバーオリンピック日本代表決定戦でチーム長野に苦杯。2013年には翌年のソチオリンピックの世界最終予選出場を争ったが、予選で4位に終わり敗退。その後、北海道銀行フォルティウスに加入するも、オリンピック出場権獲得に失敗。
その間、同世代のメンバーが集うロコ・ソラーレは2大会連続メダル獲得と大ブレイク。一方のフォルティウスはスポンサー撤退や、吉村自身の結婚、出産などでチーム解体の危機もあった。実際、引退を考えた選手もいたという。
悔しさから、『ストロングフィニッシュ』(最後に良い結果を出す)を合言葉に再出発。そして掴んだオリンピックという夢舞台。フォルティウスはラテン語で『より強く』という意味。更に強くなって3大会連続のメダルは無論の事、日本初の金メダルを目指す。

