新年も既に９日。当ブログもダラダラと続いた寝正月から今年の干支のウサギを見習ってピョンピョン跳ねて行きたい。８日から始まった大相撲初場所は横綱照ノ富士の３場所連続休場の上に、２場所続いて御嶽海、正代が大関陥落という異常事態によって、協会の看板を背負うのは大関貴景勝一人という心許ない状況。
昨年は６場所全ての優勝力士が違った上に平幕優勝続出。平幕下位に番付を落とした実力者が前半に勝ち星を稼いで勢いのままに優勝争いに割ってくるパターンが多い。今場所は大関は貴景勝だけだが関脇、小結４人ずつ。現在の角界の実力者や、勢いのある若手がいるが抜け出す力はない。役力士対４場所連続優勝を狙う平幕力士との争いに注目したい。
大相撲初場所番付
【東】 【西】
横綱大関 照ノ富士
大関 貴景勝
関脇 若隆景 豊昇龍
関脇 高安 正代
小結 霧馬山 琴ノ若
小結 明生 若元春
前頭筆頭 翔猿 大栄翔
前頭２枚目 御嶽海 玉鷲
前頭３枚目 阿炎 翠富士
前頭４枚目 錦富士 佐田の海
前頭５枚目 竜電 錦木
前頭６枚目 北勝富士 妙義龍
前頭７枚目 逸ノ城 宇良
前頭８枚目 阿武咲 王鵬
前頭９枚目 隆の勝 遠藤
前頭１０枚目 碧山 平戸海
前頭１１枚目 千代翔馬 栃ノ心
前頭１２枚目 輝 隠岐の海
前頭１３枚目 琴勝峰 琴恵光
前頭１４枚目 一山本 東龍
前頭１５枚目 剣翔 水戸龍
前頭１６枚目 宝富士 千代丸
写真素材｜無料素材のフリーダウンロードサイト【写真AC】を写真ACでチェック！
今場所の優勝争い
横綱照ノ富士の休場でまた今年も混戦の優勝争いが続きそう。番付から一枚看板ともいえる貴景勝だが、安定感に欠ける押し相撲の上に首の故障後は以前のような根こそぎ持って行ける破壊力は消えている。回しを取られたら芸が無いだけに本命には押し難い。昨年の年間最多勝の関脇若隆景も足腰の良さと相撲の上手さはあるが、一気に勝負をつける力強さはない。小兵の悲しさか、出足で圧倒されると弱いところが欠点。ただ、将来性はともかくとして今場所の優勝争いとしては番付上位のこの二人が優勝争いを引っ張っていく可能性はある。
先場所、三役で初めての二桁１１勝で西関脇の豊昇龍。一時は優勝争いのトップに踊り出たが後半の三連敗で圏外に。しかし、初めての優勝争いの経験を生かせれば一気に優勝と、大関争いのトップに出る可能性もある。スタミナ不足の感を補う為にも速い相撲を心掛ければ初の賜杯も見えてくる。昨年だけで３回の優勝争いに絡みながら、あと一歩で逃してきた関脇高安。来月３３歳という年齢からも大関復帰と念願の賜杯には今年が勝負の年になる。離れても組んでも力強い攻めは健在。有言しているような気持ちが切れない限りはまだまだ目が離せない存在。
番付上位順に挙げてきたが４力士共に絶対的な存在ではないだけに、他の力士にもチャンスはある。膝の故障を期に押し相撲顔負けの攻めの力を付けてきた新小結琴ノ若。昨年大関陥落で平幕に番付を落としたが、怪我さえ治っていれば再び上を狙える御嶽海。他に平幕では安定性はないが先場所初めての賜杯を抱いて、意識が変わっていれば連覇もあり得る阿炎。本来の突き押しだけでなく、回しを取った相撲も身に付けつつある阿武咲。今の幕内は番付の差がない状況だけに、前半から星を挙げて行けばどの力士にチャンスはあるはず。大混戦の初場所から目が離せなくなりそう。
注目の大関争い
今場所の優勝争いとしては番付順に評価してきたが、休場続きで先が見えない照ノ富士の状況を考えれば横綱、大関昇進が待たれるのは必定。すぐに綱を張る存在がいないだけにまずは大関獲りに注目が集まる。実力者もいるが、一気に時代を変える可能性があるのは豊昇龍と琴ノ若の若き才能。二人とも元横綱朝青龍と琴櫻の血縁というだけに、ファンの耳目を集めるには格好の素材。もちろん、実力的にも伸び盛りの上に足腰の良さには定評がある。豊昇龍が天性の粘り強い足腰に攻めのスピードを付け、琴ノ若がスケールの大きい攻めの力を更に磨けば、【琴豊時代】という新たな歴史を作れる可能性がある。
豊昇龍と琴ノ若の他に若隆景、霧馬山、阿炎……等の実力者はいるが、それ以上にトレンドになりそうなのが【大関復帰】。今場所１０勝での返り咲きを狙う正代。先場所の返り咲きに失敗したが優勝３回を誇る御嶽海。気力充実で初の賜杯との両手に花を狙う高安。今場所十両に返り咲き連勝スタートの朝乃山。朝乃山の２８歳以外は３０代だが、昔と違った調整やトレーニングで３０代は全盛期となりつつある。若い才能が番付を駆け上がる華やかさとは一足違う、酸いも甘いも知る苦労人の再ストーリーも見てみたいと思うのは私だけだろうか……。
大相撲の記事は⤵️⤵️でもお読み頂けます
