2月14日現在 金2銀4銅5
スノーボードビッグエアとは
スキージャンプのような急傾斜面を滑り、踏み切り台から空中に舞い上がって技を競うスノーボードビッグエア。平野歩夢が金メダルを獲得したハーフパイプと同じ3回の試技だが、ハーフパイプが3回の内の最高得点で順位を争うのと異なって、ビッグエアは3回の内の高い得点の2回の合計点で争う。一回成功すれば優勝も可能なハーフパイプと違って、最低でも2回の安定した成績が求められる。
スノーボードビッグエア・村瀬心椛
14日の予選で日本人最高の2位で予選通過したのは最年少17歳の村瀬心椛。2016年から参戦したスノーボードの「World Rookie Tour」で3年連続年間王者という離れ業。スノーボードの場合はスロープスタイルとビッグエアの2種目に参戦している選手が多いが、村瀬も二刀流で2018年世界ジュニア選手権ではスロープスタイル、ビッグエアで2冠を達成している。
新型コロナウイルス感染拡大の中にも世界を転戦して腕を磨いた村瀬。2021年10月スイスで行われたスノーボードW杯ビッグエア開幕戦で初優勝。2022年1月にはカナダで開催されたW杯スロープスタイル開幕戦でも優勝。一躍、注目を浴びる存在になって迎えた冬季北京オリンピック。しかし、緒戦となったスロープスタイルでは決勝で3回とも転倒し、10位に終わった。
雪辱を期してスノーボードビッグエアに臨んだ村瀬心椛。予選は安定した滑走で3本とも決めて、日本選手3人全員が通過した中で最上位の2位。「周りもレベルを上げて来るので最高難度の技を出して表彰台に上がりたい」と勝負に出た今日15日の決勝戦。1回目5位につけた村瀬は、2回目にフロントサイドのダブルコーク1080で91.50の高得点で3位に浮上。
3回目に頂点を目指した試技は転倒で逆転はならなかったが、銅メダルを獲得。2010年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子銀メダルの浅田真央を抜いて、冬季オリンピックでは日本女子最年少メダリストになった。「本当に夢みたい。信じられない。今までここに来られたのも皆さんのおかげ。私だけで取れたメダルではないので、皆さんに感謝しかない」と頭を下げた。
トピック(禁止薬物)
人権問題で異例の外交ボイコットからスタートした冬季北京オリンピック。その後もスキージャンプ混合団体のスーツ規定違反や、スノーボードハーフパイプの平野歩夢の得点などトラブル続出。更にフィギュアスケート女子無敗の天才少女カミラ・ワリエワのドーピング違反を巡り、ロシア反ドーピング機関の規律委員会が一旦出した出場禁止をたった一日で解除した件で、IOCと世界反ドーピング機関が出場継続を認めた決定を不服として、スポーツ仲裁裁判所に提訴する事態に発展した。
2月14日、スポーツ仲裁裁判所は、暫定的な資格停止処分を解除したロシア反ドーピング機関の判断を妥当と認めて、IOCなどの提訴を却下して15日からのフィギュアスケート女子に引き続き出場する事を認めた。これに対して、提訴したIOCなどはもちろん、各国の反ドーピング機関や、元選手などの関係者からは「信じられない」「ドーピング違反者は出場してはいけない」等と批判の声が上がっている。16歳未満は要保護者として処分の軽減など柔軟に対応すると、世界反ドーピング機関の規定に記されているが、この裁定に納得出来ないのは当然だろう。
今日、明日の見所
第12日(15日)は、日本が連覇を狙うスピードスケート女子パシュート、男女5人が予選通過したスノーボード男女ビッグエア。更には、連続メダル獲得をねらう渡部暁斗など4選手が参戦する、スキー複合男子ラージヒルが行われる。
午前中行われたスノーボード女子ビッグエアで、17歳の村瀬心椛が銅メダル獲得。
第13日(16日)は、バイアスロン女子24キロ決勝、ショートトラック女子1500メートルに菊池純礼、菊池悠希、神長汐音の3選手が予選から出場して、決勝進出を目指す。また、大詰めを迎えたカーリング女子一次リーグはアメリカ戦に臨み、4位以内が進める準決勝進出を狙う。
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