パリオリンピック前年の今年、各競技の予選やワールドカップ、アジア競技大会……等の国際大会が目白押し。特に夏以降は毎週なにがしかの競技が行われて楽しめた
それも一段落し、これからはマラソン、駅伝などの長距離走やウインタースポーツ花盛りの季節を迎える
そんな中で第100回を迎える箱根駅伝の予選会が行われた。100回記念で初めて全国各地の大学の参加が認められた予選会のリポート
第100回箱根駅伝予選会
1 大東文化大 10:33:39
2 明治大 10:34:38
3 帝京大 10:35:08
4 日本体育大 10:36:42
5 日本大 10:36:54
6 立教大 10:37:06
7 神奈川大 10:37:20
8 国士舘大 10:37:21
9 中央学院大 10:37:27
10 東海大 10:37:58
11 東京農業大 10:39:05
12 駿河台大 10:39:40
13 山梨学院大 10:39:47
以上13校が本大会出場
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関東学生陸上連盟以外の参加校
27 京産大 10:54:22
34 立命館大 11:05:23
35 皇学館大 11:10:00
37 札幌学院大 11:20:26
39 日本文理大 11:26:01
43 大阪経済大 11:33:43
44 中京大 11:35:05
45 環太平洋大 11:41:25
46 愛知工業大 11:43:30
47 信州大 11:53:05
55 放送大学関西 12:28:57
箱根駅伝予選会とは
毎年1月2日、3日に掛けて行われる箱根駅伝。正月のお屠蘇気分に加えて東京、神奈川という日本で最多の人口を誇る地域を走るだけに沿道の観客も多く、マスコミも熱狂的になって報道している。
夏の甲子園と同じで勝っては騒ぎ、負けては涙の日本人が好きな情景が毎年繰り広げられる。優勝すると日本一みたいな扱いを受けるが、実際は関東学生陸上競技連盟に加盟する関東地方のローカル大会に過ぎない。
箱根駅伝の本大会には毎年20校と、出場出来なかった大学から選ばれた選手が走る、オープン参加の関東学生選抜の21チームがスタートを切る。その20校の内、上位10校が来年の本大会のシード権を獲得。
11位以下のチームと、前年の箱根駅伝予選会で10位に入れなかった大学などが毎年10月頃の予選会に参加する。来年は第100回の節目を迎える箱根駅伝。それを記念して、初めて関東学生陸上連盟加盟校以外にも門戸を開放。
今年の予選会には関東以外の北海道、中京、関西地区などの大学11チームが参加。例年より3校多い13の本大会出場権を目指して健脚を競った。
しかし、上記のように関東地区のレベルの高さに阻まれ57校中、最高は27位と善戦した京産大。残念ながら一校も予選突破はならなかったが、初めて予選会に出場し、歴史にその名を刻んだ。
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これからの箱根駅伝
現在、大学三大駅伝と言われているのは出雲駅伝、全日本大学駅伝、そして箱根駅伝。この内、出雲駅伝と全日本大学駅伝は日本学生陸上競技連合主催の全国大会。それにひきかえ、箱根駅伝は上記したように関東のローカル大会。
出雲駅伝や全日本大学駅伝の成績をみても関東の大学のレベルが高いのは明らか。しかし、もともと関東のレベルが高いのではない。全国高校駅伝をみても例年優勝を争うのは関東以外の学校が殆ど。
なのに、なぜ大学になると逆転するのか。それはいつも言われている『東京一極化』と無関係ではあるまい。地方の受験生も国立、私立を問わず関東への進学が多い。
それはスポーツを志す人も例外ではない。ただ、他の競技は学生の全国大会が盛ん。現に陸上競技にも全国大会がある。ただ、駅伝に限れば圧倒的人気を誇るのが箱根駅伝なのは言を俟たない。
そして、長距離走の有望株は地方から関東へと流入してしまう。しかし、地方のレベル低下は日本の長距離走界にとって決していいはずはない。層の薄さを招き、それが世界でのマラソンをはじめ長距離走の苦戦に繋がっているはず。
今回100回記念として地方の参加を認めたのは画期的。確かに、箱根駅伝は大人気だがいつまでも続くとは限らない。次の100年を見据えて今こそ改革を図り、今後も予選会への地方大学への門戸開放を続けるべきではないだろうか。