
プロ野球も今シーズンが終わり、各部門の表彰選手が発表された
その中でも、注目はMVPと一生に一度だけの新人王だろう
今回はセパ両リーグのMVPと新人王4選手のリポート
圧巻の本塁打&打点王の佐藤輝明
セ・リーグ最優秀選手
主に4番打者として本塁打、打点王の2冠に輝いた阪神の主砲佐藤輝明が9割弱の支持を集めて初のMVP。ルーキーシーズンの2021年から3年連続20本塁打を達成するなど、その長打力は認められていた佐藤。しかし、その反面ムラが多く安定した打率は残せなかった。
特に昨年は不振で2軍落ちもあり、プロ入り最低の120試合出場に留まった。持ち前の長打力も十分発揮出来ず16本塁打と、初めて20本塁打以下に終わってしまう。今シーズンはゆったりしたフォームから、球を十分に引き付けてのフルスイングで爆発力が倍増した感じ。
もちろん、長打者にありがちな調子の波は否定出来ないが、ここぞという時に効果的な一発が多くサトテルの存在感が増すばかり。広い甲子園で40本塁打、102打点、打率も初めての2割7分台と打撃三部門全て最高の数字を残した。メジャー志向もあるが、来年も優勝へ暴れまくる。
進化続く!最優秀防御率モイネロ
パ・リーグ最優秀選手
セ・リーグの佐藤程ではないが、パ・リーグも大多数の支持で初めてのMVPに輝いたモイネロ。キューバからソフトバンク入りしたのが2017年。そこから毎年、主に救援投手として活躍。3年目からは防御率1点台を継続し、特に2023年は初めての防御率1点を切る数字を残した。
2023年抜群の安定感で救援陣の中で輝いていたモイネロ。しかし、7月に左肘関節炎で手術を受けてリハビリの後にキューバへ帰国。モイネロの希望もあって、翌2024年から先発転向が決定。一時、乱調による登録抹消もあったが、11勝5敗で最優秀防御率のタイトルを獲得した。
今年も開幕ローテーション入りし、打線の援護なく勝ち星に恵まれない試合もあったが、開幕7連勝を記録。1年間フルに活躍して12勝3敗と安定した成績でリーグ連覇に貢献。2年連続の最優秀防御率獲得。2025年から4年契約を結んでおり、来年もソフトバンクの連覇に快投する。
防御率1点台でHP30荘司宏太
セ・リーグ最優秀新人
正直なところ、今年のセ・リーグの新人王といってもピンとこなかった。記者投票でも該当者なしが23人もいた。その中で175票と圧倒的多数で選ばれたのが最下位ヤクルトの荘司宏太投手。巨人などで活躍した岡島秀樹のように、リリースの時に捕手を見ない『あっち向いてホイ』投法。
左腕から最速150キロの直球と、約30キロ球速差のあるチェンジアップが決め球。開幕一軍を勝ち取り、12試合連続無失点の活躍で、コンディション不良で一軍登録抹消もあるが、ほぼ1年間通して活躍。2勝1敗28ホールド、防御率1.05。来年は更なる活躍を期待したい。
打撃成績6位2割8分台西川吏礁
パ・リーグ最優秀新人
セ・リーグと違って活躍した選手が多数いる中で選ばれたのがロッテの外野手西川吏礁。青山学院大学からドラフト1位入団し、オープン戦での活躍が認められて開幕戦先発出場。その後、2度の一軍登録抹消も、交流戦のDeNAで4安打と初めての猛打賞を記録。
そこから調子を上げてほぼレギュラーに定着し、終盤は1番打者に起用されて奮闘。シーズン最終戦で規定打席に到達し、打率.281、リーグトップの27二塁打を記録。本命と見られた楽天の宗山塁などを抑えて新人王。しかし、ロッテの外野手はライバルも多く、更なる進化が求められる。
