
荒れに荒れた大相撲名古屋場所は安青錦が大関復帰と優勝の両手に花
対して2人の横綱の目に余る不調は、綱の権威を落としかねない醜態
上位陣がそれぞれの問題を抱えての大相撲名古屋場所の総括リポート
怪我に耐えてV安青錦
入幕以来、優勝2回を含み全て2桁勝利で横綱大の里に劣らないスピードで番付を上げてきた安青錦。新大関で迎えた初場所も連続優勝を飾り、一気に横綱昇進の可能性も出てきた。しかし、その大事な場所で左足首を負傷して7勝8敗と初土俵以来、初めての負け越し。
綱取りから一転してカド番に追い込まれた先場所は全休で大関から陥落。万全とは言えない状態で迎えた今場所。本来の取り口とは言えない状況の中、4日目にやや苦手とする義ノ富士に敗れたが11日目には10勝で大関復帰を確定させた。しかし、8日目に左足親指を負傷。
夜中にトイレに行くのもやっとの深刻な状態だが、土俵の上では弱みを見せず優勝争いの先頭を走ってきた。両横綱からも白星を挙げて13日目に単独トップに立つ。しかし、取組中は痛みの素振りは見せないが、土俵を下りる際の動きでは深刻な状態を窺わせていた。
千秋楽の本割では巨体の熱海富士の圧力に一方的に敗れて優勝決定戦へ。そこから驚異の集中力で立て直し、三つ巴戦を制して3回目の優勝。両横綱をはじめ怪我や故障に悩まされる力士は多い。しかし、この逆境を乗り越えた精神力で力的には横綱と同等を証明し、再び綱取りへ邁進する。
面目失墜の両横綱
同じように先場所休場からの復活を期した両横綱。2人共パリ公演に参加して今場所へ臨んだが10日目までに4つの黒星を並べて優勝争いから脱落。雑な取り口で自分とさほど変わらない軽量気味の力士に敗れたのは豊昇龍。序盤戦こそ4勝1敗で乗り切ったが、安定感は感じられない。
鋭い立ち合いから持ち味のスピードを活かした速い攻めが身上だが、どうしても安易な投げに拘ってしまう。以前はそれでも勝てていたが、軽量の上に相手に覚えられては通用しない。9日目からは1勝4敗と負けがこんで、勝ち越しも覚束なくなり休場。来場所以降の復権も苦しくなりそう。
一方、これまで順風満帆で横綱にのし上がった大の里。新横綱の一年前の名古屋場所では全て平幕に敗れての11勝止まり。秋場所こそ横綱同士の優勝決定戦に勝って5回目の優勝。しかし、九州場所は13日目の安青錦戦で『左肩鎖関節脱臼』となり千秋楽に自身初めての休場。
左肩が完治しないままに出場した今年の初場所は10勝止まり。更に春場所は途中休場、夏場所全休と試練が続く。今場所は全休明けで序盤から苦戦。12日目で6勝6敗と低迷。最後は3連勝で横綱らしい相撲も見られたが優勝争いに加われないまま終了。来場所は威信を懸けた戦いになる。
今後の勢力図は?
今後も優勝争いは横綱中心と言いたいところだが、今年の両横綱の不振を見ればそうとは言い切れない。昨年1年間の優勝者は豊昇龍、大の里、大の里、琴勝峰、大の里、安青錦。一年に3回の優勝で年間最多勝も獲得した大の里時代到来を思わせた。
しかし、今年は安青錦、霧島、若隆景、安青錦と続いて、昨年の秋場所の大の里を最後に横綱の優勝は皆無。直近5場所中3回は安青錦が賜杯を抱いている。もちろん怪我や故障による休場や安青錦の番付から安青錦一強とまでは言えないが、安青錦中心の1年間だったのは間違いない。
ただ、その安青錦も含めてここ5場所の優勝は全て12勝止まり。これでは、いくら不振続きとはいえ、横綱に取って代わる力士が現れたとは言えない。特に、大の里は終盤3連勝は相撲も本来のものに近付きつつある内容。今後の夏巡業で調整すれば復活の可能性は高い。
それに次ぐのは自信喪失気味の豊昇龍ではなく、安定感随一の安青錦。更にこのところ充実している霧島。この3人を中心に展開していくはず。そして、巨体を活かした攻めで熱海富士が絡んでくるか。数人による優勝争いは面白いが、せめて13勝以上のレベルでの戦いを期待したいものだ。
リベンジを期した今年初めての花火撮影、浜坂ふるさと夏祭り花火大会!詳しくは写真ブログをお読みしてください⬇⬇


