MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)という長ったらしい名前を聞いた事がお有りだろうか。
マラソンファンならご存知と思うが一般の人には馴染みの薄い名前だと思います。
一言で言えば、東京オリンピックマラソンに出場する選手を選考するレース。
その為にはMGCに出場する資格が必要で、2017年8月1日から2019年4月30日までの間に国際陸上競技連盟が世界記録を公認する競技会において条件を満たした競技者はMGCへの出場資格を得られる。
という、説明まで長ったらしい資格である。
具体的に言えば、男子は福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソン、別府大分毎日マラソン、北海道マラソンの5大会で日本人1~3位までと、4~6までのそれぞれの設定タイムをクリアーした選手が出場資格を得られる。
女子はさいたま国際マラソン、大阪女子国際マラソン、名古屋ウィメンズマラソン、北海道マラソンの4大会で1~3位までと、4~6位までのそれぞれ設定タイムをクリアーした選手が出場資格を得られる。
その他にワイルドカードというのがあって、条件として、男子は同じ2017年8月1日から2019年4月30日までの間に2時間8分30秒以内。
更にこの間に出場したレースの上位2レースの平均が2時間11分以内。
女子も同様の期間内に2時間24分以内。
更にこの間に出場したレースの上位2レースの平均が2時間28分以内。
何か、ますます分からなくなってきそうな説明ですが、いかにも毎回オリンピック出場選手を巡って揉めに揉めている日本陸連らしいと思ってしまいます。
このMGCは2019年9月頃に予定されているが、東京オリンピックマラソン大会出場枠は男女それぞれ3人。
これをMGCで一気に決定するのかと思いきや、このレースでは男女共に最大2選手だけ。
あとの1枠は2019冬季の男子は福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソンの3大会。
女子はさいたま国際マラソン、大阪女子国際マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの3大会。
それぞれの3大会の中で派遣設定タイムをクリアーして、最も速い記録を出した選手が男女それぞれの最後の1枠に入る。
もし、派遣設定タイムをクリアーした選手がいない場合はMGCで選ばれなかった次点の選手が出場する。
何とも分かり難い選考方法である。
これまでも、マラソンの選考方法には納得が行かないケースがありました。
有名なのは瀬古俊彦が選考レースに出場出来なかったにもかかわらず選ばれたり、女子では有森裕子と松野明美の選考で揉めた事がありました。
それらを教訓にしてMGCというレースが行われる事は一歩前進ですが、こんなに分かり難い選考でなく、有資格者が一堂に会すレースなんだからMGC一発勝負で3人決定する方が分かり易いと思うのは私だけだろうか。