プロ野球が開幕してほぼ1ヶ月経過。最初はダークホースが先行していたが、有力チームがいつの間にか好位置に上昇
パ・リーグはソフトバンクが力の差を見せ付けてきた感じがあるが、セ・リーグはまだ最下位まで5ゲーム以内
まだ120試合ぐらい残しているが、現時点でのセ・リーグのリポートをしてみたい
上位2チーム
連覇を目指す阪神。オープン戦は不調で心配されたが徐々に盛り返して気が付けばトップ。主軸として期待された青柳晃洋、大竹耕太郎、伊藤将司などの先発組も好調とは言い難い状況だが、中継ぎ、抑えが安定して勝ちに繋げている。
問題は打撃面。進境著しい森下翔太が踏ん張っているが4番大山悠輔、5番から6番に下がった佐藤輝明はクリーンアップとしては物足りない。近本光司、中野択夢の1、2番コンビの活躍が目立つが、優勝には主軸の2人の奮起が必要。
阿部慎之助新監督で4年振りのペナント奪回を狙う巨人。戸郷翔征、菅野智之、高橋礼、グリフィンらが中心のローテーション。特に菅野は復調の兆しが見えて頼もしい。抑えの大勢に繋ぐ西舘勇陽、バルドナードらの活躍が欠かせない。
もともと力のある選手が揃った打線だが、4番岡本和真以外は日替わり。ご自慢の長打力も岡本、坂本勇人以外は発揮出来ていない。意外なのはリーグトップの盗塁。走れる選手が増えてきたのは朗報で、ニュー巨人が見られるか。
中位2チーム
意外と言っては失礼になるが3位と健闘の中日。その要因は大野雄大、小笠原慎之介、メヒア、柳裕也、涌井秀章などの充実した先発陣。中継ぎの清水達也、齋藤綱記、そして抑えのマルティネスが防御率0点と奮闘。
課題となる打線は巨人から移籍の中田翔が4番に座って芯が通った感じ。長打力の無さが言われていたが、中田に刺激を受けてか後ろを打つ細川成也がリーグトップの5本塁打。この2人の前にランナーを貯められるかが鍵になる。
中日と共に評価が低かった広島も勝率5割の奮闘。森下暢仁、床田寛樹、アドゥワ誠にまだ白星に恵まれないが実績がある大瀬良大地に九里亜蓮と先発は万全。抑えの栗林良吏に繋げる中継ぎ陣が確立すれば上位争いも。
ある程度計算が出来る投手陣に対してクリーンアップも定まらない非力な打線は深刻。野間峻祥が唯一3割キープと奮起しているが、チームを引っ張るべき存在の秋山翔吾は本調子に欠ける。長打が期待出来ないなら一工夫が必要。
下位2チーム
前評判が高かった割には足踏み状態のDeNA。先発投手で計算出来るのはエース東克樹一人だけでは流石に苦しい。期待された外国人投手も打ち込まれ、若手の成長が望まれる。更に、抑えの山崎康晃の不調も心配で明るい材料に欠ける。
深刻な投手陣に対して、牧秀悟、宮﨑敏郎を擁する強力打線は健在。一頃の当たりは影を潜めたがルーキー度会隆輝の伸び代にも期待。更なる朗報は筒香嘉智の復帰。牧、筒香、宮崎のクリーンアップならリーグトップの破壊力。
2連覇が嘘のように昨年から低空飛行が続くヤクルト。ヤフーレ独りが4勝と気を吐く投手陣。エース小川泰弘の出遅れも痛かったが、若手の底上げがないのが寂しい。絶対的な守護神も不在で投手陣に関しては明るい材料が少ない。
三冠王村上宗隆の神通力も無くなり、前後を打つクリーンアップの外国人頼りの打撃陣。その上、一番打者塩見康隆の先発離れが心配だが大事にならないのが不幸中の幸いか。更に、精神的支柱ともいえる山田哲人の復帰で巻き返しなるか。