日本で行われるメジャー開幕戦・アスレチックス対マリナーズ戦のプレシーズンゲームとして3月17日に行われた、巨人対マリナーズ戦。
イチローの先発が予想されるとあって東京ドームには大観衆が詰めかけ、立ち見席まで完売となる超満員。
イチローの一挙手一投足に熱い視線が送られた。
しかし、現在のイチローはスプリングトレーニング中のオープン戦から調子が上がらず、オープン戦打率.080。18打数連続無安打と苦しんでいる。
昨日と今日は日本で行われるプレシーズンゲームという事で、サービス監督も文字通りのサービスでイチローを先発させたと思うが、3打数無安打に終わり21打数無安打と不名誉な記録を伸ばしてしまった。
今夜の巨人戦も再び先発の可能性は高いが、余程の活躍が見られない限りはいくら日本開催とはいえ、開幕戦での先発は厳しいだろう。
例え、日本での開幕戦に先発したとしてもアメリカ帰国後のイチローの去就ははっきりしていない。
いや、もう既にサービス監督の腹は固まっていると思う。今回はあくまでも日本開催の開幕戦という事で興業面での帯同で、アメリカに帰国と同時にロースター枠から外される可能性が高い。
日本遠征という事で特別に28人のロースター枠が設けられているが、本来は25人。
帰国と同時に3人が落とされる事になる。
その3人の中にイチローが入るか否かは色々な不確定要素が絡まっていて現段階でははっきりしないが、ふるい落とされる可能性は極めて高いと言わざるを得ない。
そもそも、1月にマリナーズはイチローとマイナー契約を結んで招待選手としてキャンプに参加させると発表した。
その時点で東京ドームでの開幕戦の前にイチローをメジャー契約に切り替える事もジェリー•ディポトGMは明言している。
しかし、東京ドーム後のイチローの去就についてはさすがにディポトGMも言葉を濁していたが、
「東京から戻ったら、我々の今年のゴールは若手を育てる事」とも、発言している。
この発言を額面通りに受け取れば、イチローに帰国後のチャンスは無くロースター枠から外される、という事になる。
イチロー自身もその点は察しているようで、
「当たり前の結果を出して当たり前のようにここにいる状態を作りたかった。キャンプの結果からここにいる事はあり得ない事。日本人でいる事で既に勝ち組なんだな」と自虐的に話している。
たぶん、日本でのイチローのプレーを観るのはこれで最後になるだろう。
「僕にとっては大きなギフト。だから一瞬一瞬を刻みたい」
それはファンにとっても同じで、一瞬一瞬、一挙手一投足を球場でテレビの前で自分の目に焼き付けておこう。