名古屋場所番付
東 西
横綱 鶴 竜 白 鵬
大関 豪栄道 高 安
大関 貴景勝 栃ノ心
関脇 御嶽海 玉 鷲
小結 阿 炎 竜 電
前頭1 朝乃山 北勝富士
前頭2 碧 山 遠 藤
前頭3 正 代 大栄翔
前頭4 明 生 逸ノ城
前頭5 琴奨菊 宝富士
前頭6 千代大龍 志摩ノ海
前頭7 妙義龍 友 風
前頭8 阿武咲 隠岐の海
前頭9 松鳳山 大翔鵬
前頭10 琴恵光 貴源治
前頭11 嘉 風 錦 木
前頭12 栃煌山 輝
前頭13 千代丸 佐田の海
前頭14 豊ノ島 炎 鵬
前頭15 矢 後 魁 聖
前頭16 琴勇輝 照 強
横綱は鶴竜が5場所ぶりに東正位で、右上腕負傷で先場所全休の白鵬が西に回った。
大関は2017年初場所以来の4大関。東は豪栄道、西は高安。昇進2場所目で先場所右膝負傷で途中休場の高景勝が東の張出、夏場所で10勝して一場所で復帰した栃ノ心が西の張出。
三役は東関脇が4場所ぶりの御嶽海、西が2場所ぶりの玉鷲と実力者が占めた。逆に小結は東の阿炎、西の竜電とも新三役とフレッシュな顔ぶれになった。
先場所西前頭8枚目で12勝3敗と三役経験がない平幕としては、1961年夏場所の佐田の山以来58年ぶりの優勝を果たした朝乃山は東前頭筆頭。西筆頭は先場所7勝8敗で惜しくも三役入りを逃した北勝富士が東から回ってきた。
二人の注目力士の現況をまとめてみた。
● 大関2場所目で早くもカド番の高景勝
先場所、新大関として注目された高景勝。新大関の初日として心配されたが遠藤に全く相撲を取らせない、一気の押し出しで完勝。2日目琴奨菊、3日目北勝富士と本来の押し相撲で3連勝と最高のスタート。しかし、大関獲りのライバルだった御嶽海が先を越された先輩としての意地を見せて、寄り切りで新大関に土をつける。その取組中に右膝を負傷した高景勝が翌日から休場を余儀なくされる。
しかし、何を思ったか高景勝は5日目から3日間休んだ中日8日目に再出場に踏み切った。大関という地位を踏まえ完治して来場所にかけるべきという声の中、碧山にはたき込まれてあっけなく土俵に這った高景勝。翌日から再び休場してしまう。
番付発表の翌日、高景勝はまわしを締めて稽古場に現れたが、四股や腰を落とす動きを繰り返すだけで相撲は取らずに終わった。翌26日も同じように基礎運動に終始した高景勝。「昨日より膝の調子は全然よかった。動きやすかった。今日くらいに保っていけば。あとは安定感」と語ったが、初日まであと10日余りで相撲が取れていないだけに、名古屋場所の出場は膝の状態を見極めながら慎重に判断していく。
● 先場所優勝で初の上位陣総当たりに挑む朝乃山
夏場所の初優勝を富山県出身力士としては大正5年夏場所の横綱太刀山以来103年ぶり、三役経験のない力士としては昭和36年夏場所の横綱佐田の山以来58年ぶりという,歴史的快挙で勝ち取った朝乃山。新三役には届かなかったが、自己最高位の東前頭筆頭に躍進して、初めての上位陣総当たりになる。
「優勝した事は忘れて挑戦者の気持ちで稽古していく」と、番付発表の記者会見で気持ちを引き締める。「地道に行こうと思います。まずは勝ち越しを目指したい」と、浮ついた様子はなく謙虚に抱負を述べている。
夏場所後は故郷の富山市の凱旋パレードや母校近畿大学やその他各関係先の祝勝会、イベント等に引っ張りだこで稽古不足も心配される。
6月26日には愛知県蟹江町の高砂部屋で、名古屋場所に向けた本格的な稽古を始めた。幕下力士と10番取ったが、多忙の中相撲を取ったのは約2週間ぶりという。「踏み込みをしっかり、速くする事を心がけて得意の左上手を素早く引くのが鍵」と、己に言い聞かせていた。
その他に、新三役の阿炎、竜電。北勝富士、正代の実力者。大栄翔、明生等の若手も前頭上位に番付を上げてきて上位力士にひと泡吹かせる事を虎視眈々と狙っている。大相撲名古屋場所は、7月7日愛知県ドルフィンズアリーナで初日を迎える。
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