横綱照ノ富士の三場所連続休場で、またまた混戦模様になりそうな大相撲九州場所
その照ノ富士は古傷の膝に加えて、腰骨が骨折という事でなかなか万全の体調には戻れない状態が続く
来場所も休場なら引退もやむを得ない状況。代わりに頂点を目指す大関陣や、実力者が揃った三役陣
あるいは毎場所のように平幕からの下剋上を狙う力士……。誰が天皇賜杯を抱くのか全く見当がつかない九州場所のリポート
東 西
横綱 照ノ富士
大関 貴景勝 霧島
豊昇龍
関脇 大栄翔 若元春
関脇 琴ノ若
小結 阿炎 北勝富士
前頭筆頭 朝乃山 宇良
前頭2枚目 正代 明生
前頭3枚目 高安 翔猿
前頭4枚目 豪ノ山 錦木
前頭5枚目 阿武咲 翠富士
前頭6枚目 湘南乃海 隆の勝
前頭7枚目 北青鵬 金峰山
前頭8枚目 遠藤 熱海富士
前頭9枚目 妙義竜 御嶽海
前頭10枚目 竜電 琴恵光
前頭11枚目 佐田の海 平戸海
前頭12枚目 王鵬 玉鷲
前頭13枚目 宝富士 剣翔
前頭14枚目 友風 一山本
前頭15枚目 東白龍 美ノ海
前頭16枚目 狼雅 錦富士
前頭17枚目 北の若
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三大関の貫禄か❔
まず、先場所優勝で東正大関の貴景勝。大関が次々と陥落する中で、ずっとこの地位を守っているのは実力のある証。ただ、押し相撲特有のムラがあるせいで安定性には欠ける。
また、怪我も多く今場所も古傷の首の故障の懸念は消えない。これまでも優勝の翌場所は途中休場に終わっている。まずは今場所千秋楽まで取れるかが第一。酷な言い方になるがハイレベルの優勝での綱取りは厳しい。
三大関の中で最も充実した稽古ができたのが霧島。相変わらず線の細い印象は拭えないが三大関の中で動きの良さと安定感は随一。前半戦を無傷で乗り切って波に乗れば2度目の賜杯の可能性は出てくる。
先場所8勝と不甲斐ない成績に終わった豊昇龍。新大関の重圧云々という見方もあるが、それ以前の実力不足の可能性もある。粘り強い足腰と負けん気はあるが、ムラ気なのが心配。序盤戦を乗り切れるかが鍵になる。
実力の関脇勢か❔
大関陣以上に期待したいのが三関脇。突き押し相撲ながら今年随一の安定感を誇り、年間最多勝を狙う大栄翔。頭からがむしゃらに出るだけでなく、相手をじっくり見ながら圧力を掛けられるのも心強い。
力強い突き押し相撲を15日間取り切るのは容易ではないが、十分な稽古量でスタミナのある大栄翔なら期待が持てる。2回目の優勝で一気に大関昇進なるのか、それとも来場所に繋ぐのか注目したい。
回しを取っても、力強い押っつけでも勝機を掴める若元春。この一年で最も伸びた力士の一人。ただ、粘り強い足腰で逆転のうっちゃりも見せるが、一気に勝負を付けるスピードを身に付けたいところ。
今場所最も期待したい力士の一人が琴ノ若。期待の大器だが少しのんびりしてライバルに先を越された感がある。しかし、ここ2、3場所前から火が付いた感じで積極性がみられるようになってきた。今場所は優勝を狙える存在。
それとも下剋上❔
4人いる元大関の中で朝乃山が休場。万年優勝候補の感がある高安に期待したい。年齢を感じさせない破壊力は健在で実力的には上位に劣らないだけに波に乗れば怖い存在。ただ、怪我が多くなっているので、その辺が鍵になりそう。
最後に、下剋上の中心になってきた前頭下位や若手力士だが、今場所は上位陣が充実しているので優勝争いに加わるのは厳しいとみている。ただ、将来性からみて豪ノ山、北青鵬、金峰山、熱海富士、の4人に注目したい。