え、もう終わりという感じですが、パリオリンピックも8月11日で終わりました
今大会、たくさんの感動を味わわせて頂いた選手の皆さんには感謝しかありません
日本は自国開催以外では最多の金メダルを獲得して、私達も盛り上げさせて頂いた
もちろん、栄光の影には涙にくれた選手もたくさんいます
そんな方達も含めて、印象に残った選手達のリポートをお届けします
パリオリンピック日本のメダル獲得数
金20銀12銅13
女王の貫禄・女子レス藤波朱理
一ヶ月前の記事で紹介したが、金メダル獲得最多の柔道48に次ぐのが、37個のレスリング。しかし、最近の充実した布陣をみるとレスリングが追い抜きそうな勢い。今大会の金メダルは柔道3個に対してレスリングは6個。
活躍が予想された女子フリースタイルだけでなく、男子フリースタイル、グレコローマンとまんべんなく活躍。え、という名前も知らなかった選手まで金メダル獲得。その中でも、勝つべくして勝ったのが20歳の無敵の女王・藤波朱理。
試合会場に現れた時から20歳とは思えない落ち着き。そして、誰にも負けるはずがないという自信からくるオーラが漂っていた。今更、改めて述べる事もないが試合は危なげない圧勝。これで中学時からの公式戦の連勝記録は137。
もちろん、今の強さを何年間も維持するのは並大抵ではないし、どんなライバルが現れるかも分からない。しかし、大きな怪我さえなければ、現コーチの伊調馨と並ぶオリンピック4連覇も夢ではない。無敵女王の快進撃を見守りたい。
爽やかなスケボー、ブレイキン
これまでオリンピックは勝つか負けるかに拘ってきた。もちろん勝敗は大事だがそれに拘る余り勝って狂喜、負ければ悔し涙のお馴染みの光景が繰り返されてきた。しかし、最近は相手をリスペクトして互いの健闘を讃える風潮が目立つ。
その姿勢が顕著なのがスケートボードやブレイキン等のオリンピックに採用されて間もない競技。彼らは世界中を転戦しながら腕を磨き、競い合ってきたという仲間意識が強い。
勝敗以前に高難度の技を競い合い、その成功を互いに讃え、リスペクトする姿勢が板についている。勝ち負けより、難しい技に挑戦する勇気が全てなのだろう。成功にはもちろん、例え失敗してもチャレンジした姿に賛辞を惜しまない。
大会である以上、勝敗は付きもの。失敗して残念な表情や仕草も当然現れる。しかし、日本の柔道などのように負けたら恥という前時代的な言動は窺えない。爽やかな風が過ったような清々しさを覚えるのは私だけだろうか……。
永遠に敵わないのか、卓球女子
またしても厚かった中国の壁。前回の東京オリンピック同様にストレート負け。2月の世界卓球団体選手権と同じメンバーで臨んだ日本。2月はシングルスだけの5試合。そこで3ー2と善戦したが、今回は初戦にダブルスが1試合。
今大会は早田ひなの怪我もあって、ダブルスは早田と平野美宇。シングルスに張本美和が2試合という布陣で決勝進出。しかし、決勝では中国に強い平野がシングルスに回って、初戦のダブルスは早田、張本という布陣。
張本のダブルスには不安があったが、予想を覆す善戦の末に逆転負け。勝つには初戦のダブルスを取って、中国に焦りを感じさせるのが条件と思っていたが、土壇場でギアチェンジ出来るのが中国の強さ。
2試合目は好調の平野対女王・孫。しかし、第1セットこそリードしたが、逆転で失うと、そのまま失速してストレート負け。3試合目の張本も1セットを奪ったが逆転負け。結局3ー0のストレート負けで金メダルには遠過ぎる内容。
冷静に見れば中国は世界ランキング1、2、3位の格上メンバー。黄金世代と言われる早田、平野、そして今回は外れた伊藤美誠の世代でも勝てない日本。この先、世代交代しても選手層の厚い中国勢に勝てる日は訪れるのだろうか……。