金メダル30個に向かって日本がラストスパートか。2、3日途絶えていた金メダルがまた増えてきた。その殆どが女性。今大会は男女の選手数がほぼ同じだから、それも不思議ではないだろう。けど、ただ闇雲に男女揃えれば良いとは思わない。競技によっては女性だと迫力不足が否めない場合もある。男女それぞれに適した競技があるんだからね……。
8月3日
金 ボクシング女子フェザー級 入江聖奈
金 体操男子種目別鉄棒 橋本大輝
銅 レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級 屋比久翔平
8月4日
金 スケートボード女子パーク 四十住さくら
銀 ” ” ” 開心那
金 レスリング女子62キロ級 川井友香子
銅 ボクシング女子フライ級 並木月海
8月4日 金21銀7銅12
初物尽くしの快挙・入江
オリンピックに女子のボクシングと言われてもピンと来ない。プロのタイトル戦もあるのは知っていたが観た事はないし、観ようとも思わない。冒頭に述べた女子がやるべきではないと思っている競技の一つ。これは男子のアマチュアもだが、ヘッドギアのせいで倒すというよりもポイント争いになっている。
そんな中で、入江聖奈は良く前に出て攻めようとする姿勢が見られたが、相手がすぐにクリンチに持ち込んでしまう。プロならすぐにレフェリーが間に割って入るが、女性レフェリーはただ黙って見ているだけ。選手は精一杯やっているのだろうが、観る方は消化不良。
効果的なパンチはお互いになく、攻める姿勢と手数で入江が勝っていて順当な勝利。女子ボクシングとしてオリンピック初出場、初の金メダル、更に鳥取県出身初の金メダルと初物尽くしの入江。入場の時の笑顔に礼儀正しさも好印象。
幼い頃『がんばれ元気』を読んでボクシングに興味を持ち、鳥取県の片田舎のジムでコーチと共に練習に励み……、『明日のジョー』を思わせて楽しい。「オリンピックは最初で最後。卒業したら就職」「カエルが大好き」とユニークなチャンピオン。社会人としてもメダルを目指してください。
冷静沈着な19歳・橋本
体操王国日本の系譜を継ぐ男が現れたようだ。古くは遠藤幸雄、加藤澤男、そして内村航平と受け継がれてきた個人総合王者。そこに19歳の後継者橋本大輝が誕生。2019年現役高校生として世界選手権代表に選出された上、今年のNHK杯個人総合で優勝したが、世界に通用するかは半信半疑だった。
しかし、それも杞憂に過ぎなかった。団体こそ銀メダルに終わったが日本の第一人者としてチームを引っ張って最後の優勝争いにも動じず完璧な演技。個人総合で金メダルを獲得すると、種目別鉄棒では王者の風格を漂わせる圧倒的演技で2冠達成。19歳とは思えない冷静沈着さが光った。
昨日のアラカルト
またまた、やってくれましたスケートボード日本。これまでの3種目は金、金銅、そして昨日の女子パークは金銀。この成績は立派の一言。しかし、それ以上に感銘を受けたのは全ての選手達の言動。勝ち負けよりも自分の技を極め、他者をリスペクトして讃える。オリンピックというより、いつもの公園でみんなで楽しんでいる雰囲気で、正に真夏の一服の清涼剤。
一昨日の夜の卓球女子準決勝。初戦から全てストレート勝ちの日本が、強敵香港をも寄せ付けずに圧勝。銀メダル以上が確定し、3大会連続のメダル獲得となった。そして、いよいよ中国戦。これまで何度も跳ね返された高い壁。今大会も混合ダブルスこそ日本に後れを取ったが、シングルスでは圧倒的強さを誇示。日本勝利の鍵は初戦のダブルスで勝って中国に焦りを生ませる事。特に、好調な平野美宇に期待したい。
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