祝日の昨日はテレビに釘付けになった人か多かったようです。日本勢4人全員が決勝に進んだスノーボード男子ハーフパイプ。4人ともメダル獲得の有力選手なだけに期待が高まったが、中でもオリンピック2大会連続銀メダルの平野歩夢の三度目の正直に注目した人が多かった。もともと、日本の第一人者として認められていたが、東京オリンピックにスケートボードで参戦するためにスノーボードから離れていた事が不安視されていたが、杞憂に終わった。
2月11日
金 スノーボード男子ハーフパイプ 平野歩夢
2月11日現在 金2銀2銅4
平野歩夢の歩み
もともと、スケートボードとスノーボードの両方で注目を浴びる存在だった平野歩夢。小学4年でスノーボードメーカーと契約して、中学時代には全米オープンのジュニアジャムで連覇を果たす存在になっていた。2013年のXゲームで最年少銀メダル。W杯開幕戦でで優勝。15歳で臨んだ2014年ソチ五輪で冬季オリンピックの日本人最年少となる銀メダル獲得……と、少年の頃から天賦の才を誇っていた。
その後もXゲームをはじめとする数々の試合で優勝を果たし、ツアープロシリーズのシーズン王者など数々の栄光を手にしてきた。2017年3月の全米オープンでは左膝内側側副靭帯損傷と、肝臓まで痛める大怪我をしたが、乗り越えて2018平昌五輪代表に選出。レジェンド、ショーン・ホワイトとの死闘の末、3回目に最終滑走のホワイトに逆転を許して2大会連続銀メダルに終る。
二刀流からの金
2018年11月、東京オリンピックで新種目に採用されるスケートボードへの参戦を表明。しかし、東京オリンピックが一年延期になりスノーボードの練習が難しくなるのを懸念されたが、開催国枠でオリンピック出場権を獲得。日本で5人目の夏冬五輪出場選手となったが、スケートボード男子パークで予選敗退。そこから至難の業と思われた半年弱のスノーボードの調整を経て、再び冬季オリンピックに返り咲き。
果たして、半年足らずでスノーボードの感覚が完全に戻るのだろうかと心配したが、以前より更にレペルアップして帰ってきた平野歩夢。誰一人成功させた事のない【トリプルコーク1440】を駆使して鮮やかに甦った。スケートボードにチャレンジした経験を、技術的にも精神的にもプラスに変えて、更に一回り大きくなった平野が自分のルーティンに徹して、ついに表彰台の真ん中に立った。
トピック(採点基準)
スピードを争う競技や、格闘技などの明確に勝者敗者が分かる場合はいいが、フィギュアスケートやスケートボードのような審判員が採点する競技では、これまでも往々にして批判や指摘されるケースがあった。どうしても、審判員の主観によるので誰もが納得する採点はないだろう。しかし、今回の平野歩夢の2回目の得点には批判が殺到。「今まで見てきた中で最低のジャッジ」「誰がジャッジやってるんだ」と身内からも批判の声が上がった。
平野自身も、「2本目の点数は納得がいってなかったが、そういう怒りが多分、自分の気持ちの中でうまく最後に表現出来た」と言葉を選びながら語っていた。ハーフパイプの採点は完成度、難度、高さ、多彩さ、革新性を審判員の主観で総合的に判断して採点するだけ。せめて、フィギュアスケートのようにこの5つの要素を数値化すべきではないか。「選手は命を張って、リスクを背負っている。新たなシステムをしっかりするべき」という平野の声に関係者は耳を傾けて欲しい。
今日、明日の見所
第9日(12日)は、日本が連覇を狙うスピードスケート女子パシュート。また、500メートル男子には今季W杯ランキング2位森重航、3位新浜立也、4位村上右磨が複数メダル獲得を狙う。更に、スキージャンプ男子ラージヒルに二冠を狙う小林陵侑が登場。
第10日(13日)は、スピードスケート女子500メートルに平昌五輪からの連覇を狙う小平奈緒と、5種目参戦の高木美帆が登場する。更に、バイアスロン10キロ追い抜き決勝に立崎芙由子が入賞目指してスタンバイ。その他、ショートトラック男子500メートルの決勝や、順位決定戦が行われる。
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