プロ野球の日本生命セ•パ交流戦は、ソフトバンクが最後まで優勝を争った巨人との直接対決を制して、2年ぶり8度目の優勝を決めた。
2005年から始まったセ•パ交流戦は今年で15回目になるが、その半数以上をソフトバンクが制する圧倒的強さを今年もまざまざと見せ付けた。
まだ2試合を残しているが、リーグ間の対戦成績もパ•リーグの57勝45敗4分けと、こちらもパリーグの圧勝。2009年にセ•リーグが一度だけ勝ち越した事はあるが、それ以来10年連続14回目のパ•リーグの勝ち越しと、こちらもパ•リーグが圧倒的強さを誇っている。
● 交流戦優勝チームと日本シリーズ優勝チームの一覧
年度 交流戦 日本シリーズ
2005年 ロッテ ロッテ
2006年 ロッテ 日本ハム
2007年 日本ハム 中日
2008年 ソフトバンク 西武
2009年 ソフトバンク 巨人
2010年 オリックス ロッテ
2011年 ソフトバンク ソフトバンク
2012年 巨人 巨人
2013年 ソフトバンク 楽天
2014年 巨人 ソフトバンク
2015年 ソフトバンク ソフトバンク
2016年 ソフトバンク 日本ハム
2017年 ソフトバンク ソフトバンク
2018年 ヤクルト ソフトバンク
2019年 ソフトバンク ーーーーーー
● せ•パリーグ交流戦勝ち越しリーグ
2005年 パ•リーグ 105勝104敗7分け
2006年 パ•リーグ 108勝107敗1分け
2007年 パ•リーグ 74勝66敗4分け
2008年 パ•リーグ 73勝71敗
2009年 セ•リーグ 70勝67敗7分け
2010年 パ•リーグ 81勝59敗4分け
2011年 パ•リーグ 78勝57敗9分け
2012年 パ•リーグ 67勝66敗11分け
2013年 パ•リーグ 80勝60敗4分け
2014年 パ•リーグ 71勝70敗3分け
2015年 パ•リーグ 61勝44敗3分け
2016年 パ•リーグ 60勝47敗1分け
2017年 パ•リーグ 56勝51敗1分け
2018年 パ•リーグ 59勝48敗1分け
2019年 パ•リーグ 57勝45敗4分け (2019年は2試合残り)
● 実力のパ•リーグは定説?
昔から「人気はセ•リーグだけど実力的にはパ•リーグの方が上」と言われていたが、日本シリーズは巨人の9連覇も有りセ•リーグが優勢な時期もあった。ただ、交流戦が始まった2005年以前はセ•リーグとパ•リーグが対決する機会は日本シリーズとオールスター戦しか無かった。
現在みたいにBSや有料チャンネル等無かった時代、野球の地上波放送はほとんど巨人戦等のセ•リーグカードばかり。本来はファンサービスの意味合いがあったオールスター戦だが、普段アピールの場面が無いパ•リーグの選手は目の色変えてオールスター戦に登場し、セ•リーグを圧倒し続けた時期があった。その時以来『人気のセ•実力のパ』というイメージが定着してきた。
しかし、お祭りみたいなオールスター戦はともかく、日本シリーズは巨人の9連覇も有りセ•リーグが勝ち越していたので、必ずしも『人気のセ•実力のパ』は当てはまらないと、セ•リーグのファンは反論していた。
しかし、この交流戦の圧倒的優勢をみるとあながち『人気のセ•実力のパ』も出鱈目とは言えないと考えざるを得ない。それ程に圧倒的な優劣が数字となって表れている。
今年は1950年に二リーグ制になって節目の70年目になり、これまで日本シリーズは69回行われているが、通算成績はセ•リーグの35勝34敗とほとんど五分五分。しかし、交流戦が始まった2005年から昨年までの日本シリーズの優勝もパ•リーグの11勝3敗と一方的で、2012年の巨人が優勝して以降、パ•リーグが6連覇している。
現在はドラフト制度なので一方的にパ•リーグに実力選手が集まる事は考えられない。パ•リーグ球団の育成面での努力の賜物なのだろうが、「やっぱり、人気のセ•実力のパは本当だったか……」と、言われないためにもセ•リーグの奮起を促したい。
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