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大相撲秋場所は優勝決定戦の末、貴景勝4場所振り4度目の優勝

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大相撲秋場所は優勝決定戦の末、カド番大関貴景勝が11勝4敗で4場所振り4度目の優勝を果たした。

序盤戦から大関をはじめ三役陣がバタバタと敗れ、終始平幕力士が優勝争いをリードするお馴染みの展開

横綱照ノ富士不在で、どの力士にもチャンスがある低レベルな優勝争いに終わった秋場所のリポート。

優勝
貴景勝(4回

敢闘賞
熱海富士(初)

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今場所の優勝争い

まず今場所の優勝争いを総括する前に一言。土俵際縺れる相撲が多かったが、画面越しでは明らかに微妙な勝負に対して審判員が物言いを付けずに終わる場面が多かった。力士は人生を掛けてやっているのだから、もっと丁寧な審判を願う。

照ノ富士不在の場所は荒れる傾向があるが、特に今場所の上位陣の不甲斐なさは酷かった。3日目で早くも三役以上の力士に勝ちっ放しがいなくなった。10日目での勝ち越しは関脇若元春だけ。

そんな中、土俵を引っ張ったのは平幕で元大関の高安と、今場所再入幕の熱海富士。特に実力は上位陣に引けを取らない高安は悲願の優勝へ絶好のチャンス。が、熱海富士戦で腰を痛めたようで終盤失速。再度の奮起を期待したい

一方、高安戦を制して波に乗った熱海富士。単独トップで優勝争いをリードしたが、やはり上位陣との力の差は歴然。終盤に黒星を重ねて逆転を許した。勢いで好成績を残したが、番付の上がる来場所以降に真価を問われる。

結局、最後に賜杯を手にしたのは大関貴景勝。カド番で初日に敗れた相撲では勝ち越しも心配されたが、徐々に調子を上げて千秋楽で優勝決定戦に持ち込んだ。はたきや、横に動いての勝ちも有ったが、責任を果たした事は評価したい

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来場所の注目力士

まず、今場所全休した横綱照ノ富士。膝に加えて腰痛にも悩まされているとの事。横綱になって13場所中、皆勤は6場所。最近7場所で一度だけの皆勤では責任を果たしているとは言えない。来場所は進退をかけて臨んで欲しい。

11勝という低レベルとはいえ優勝の貴景勝。カド番という苦しい条件での優勝は称賛に値するが、安定感のない大関だけに2場所連覇でも無条件に横綱昇進とはならない。少なくとも14勝以上で誰にも文句言わせずに上がって欲しい

霧島豊昇龍の2大関には猛省を促したい。二人に共通しているのは力強さに欠ける点。圧力を掛けて相手を圧倒する相撲を望みたい。特に霧島は小手先だけの相撲が多く、いなしに頼り過ぎ。2人とも初心に帰って出直しして欲しい。

大関陣以上に期待したいのは三関脇。相手を根こそぎ持っていく突き押しの大栄翔。左四つから前に出る圧力が強烈になってきた若元春。体にも恵まれ積極的な相撲が板についてきた琴ノ若三人の熾烈な大関先陣争いから目が離せない

また、平幕の朝乃山正代高安御嶽海の元大関カルテットにも期待したい。今場所は揃って勝ち越し。特に取組で怪我しながら優勝争いを演じた高安と、以前より積極的な攻めの相撲が出てきた朝乃山には注目したい。

続出する期待の若手からも目が離せない。徹底した突き押しで攻め立てる豪ノ山。首を痛めながら立ち合い工夫して勝ち越しの金峰山。強いのか脆いのか分からないが、回しを取れば侮れない北青鵬など……。

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