2020全日本卓球選手大会は1月13日から19日まで丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開催。
史上初の3年連続三冠が期待された伊藤美誠や、オリンピック代表選手の活躍が注目されたが、シングルスでは男女共にオリンピック代表選手が優勝を逃す波乱の大会になった。
● 男子シングルス
準々決勝
戸上隼輔 4━0 丹羽孝希
宇田幸矢 4━2 吉村和弘
張本智和 4━0 吉村真晴
吉田雅己 4━2 神巧也
準決勝
張本智和 4━2 戸上隼輔
宇田幸矢4━2 吉田雅己
決勝
宇田幸矢 4━3 張本智和
宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)初優勝
● 女子シングルス
準々決勝
伊藤美誠 4━0 小塩遥菜
橋本帆乃香4━0 木原美悠
石川佳純 4━1 芝田沙季
早田ひな 4━0 佐藤瞳
準決勝
早田ひな 4━3 伊藤美誠
石川佳純 4━1 橋本帆乃香
決勝
早田ひな 4━1 石川佳純
早田ひな(日本生命)初優勝
● 男子ダブルス
準々決勝
戸上•宮川 3━1 水谷•大島
江藤•松下 3━0 田添•田添
三部•及川 3━2 鹿屋•有延
笠原•上村 3━1 池田•宮本
準決勝
戸上•宮川 3━0 笠原•上村
三部•及川 3━1 江藤•松下
決勝
三部•及川 3━2 戸上•宮川
三部航平•及川瑞基(専修大)初優勝
● 女子ダブルス
準々決勝
芝田•大藤 3━1 土田•宋
長崎•木原 3━0 成本•井
塩見•梅村 3━2 松本•平
伊藤•早田 3━2 安藤•徳永
準決勝
伊藤•早田 3━0 塩見•梅村
芝田•大藤 3━2 長崎•木原
決勝
伊藤•早田 3━1 芝田•大藤
伊藤(スターツ)•早田(日本生命)三年連続3回目の優勝
● 混合ダブルス
準々決勝
上村•阿部 3━2 松山•平野
張本•長崎 3━1 松下•梅村
森園•伊藤 3━2 石花塚•森田
軽部•松本 3━2 渡井•小道野
準決勝
森園•伊藤 3━0 軽部•松本
張本•長崎 3━1 上村•阿部
決勝
森園•伊藤 3━1 張本•長崎
森園(BOBSON)•伊藤(スターツ)三年連続3回目の優勝。
● 波乱の要因
上記の結果を見て分かるように、ダブルスはともかくとして、男女シングルスは東京オリンピック代表の選手が優勝を逃す波乱の結果になった。
男子は水谷隼(木下グループ)は男子ダブルスのみの参加。注目の張本智和(木下グループ)は決勝で高校生相手にまさかの敗退。丹羽孝希(スヴェンソン)も準々決勝で姿を消した。
女子は三連覇を狙った伊藤美誠(スターツ)が準決勝でダブルスを組んで優勝した早田ひな(日本生命)に敗れ、決勝に進んだ石川佳純(全農)も早田に初優勝をもたらしてしまう。平野美宇(日本生命)に至っては昨年に続けて5回戦で姿を消す有様。
その理由として、今月末から始まる東京オリンピックでのシードを懸けたワールドツアーのために、年末年始に休養を取って全日本卓球選手権に向けた調整が遅れたと関係者は語る。
また、女子の馬場美香監督は「東京オリンピック代表の残り1枠を争ってワールドツアー•グランドファイナルで戦った石川佳純と平野美宇に、疲労が残っていないとは言い切れない」と言う。
その上、全日本卓球選手権といえば、以前なら正に『日本一』を決める大会で選手もこの大会を最大の目標に戦ってきた。
しかし、最近はワールドツアーなどの国際大会を転戦して、そこで獲得したポイントで世界ランキングが決まるので、ポイントの加算がない全日本卓球選手権は以前ほどモチベーションが上がらない傾向にあるという。
「この結果はすぐに切り替えられる」という選手もいる。率直に言って、男女とも金メダルを狙うのは当然だが中国の牙城を崩すのは厳しい状況。東京で開催のオリンピックだけに、代表選手はこの結果にとらわれる事なく目標に向かって欲しい。
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