いよいよ、開会式を23日に控えていくつかの競技が始まった。相変わらずコロナウイルス感染対策と、唯一の切り札ワクチン接種に迷走を続ける政府の東京オリンピック開催には半数近くの反対意見がある。かくいう私も今の時期の開催には反対。しかし、始まってしまったからには、スポーツブロガーとして感動的なトピックスを届けていきます。
約半月であらゆる競技を一斉にやるにからには全て取り上げる事は出来ない。誰にしも思い入れのある競技や、応援したい種目、選手はあるはず。ここでは、私の好みも反映されるが出来るだけ感動的なシーンや、ドラマチックな場面を書いてみたい。コロナウイルス感染がオリンピック関係者にも容赦なく襲い掛かっている。ゼロリスクはあり得ないが少しでも影響がない事を祈ります。
上野由岐子の18年間
同じ球技でも野球やサッカー程にはメジャーなスポーツではないソフトボール。2008年を最後にオリンピック種目からは外れ、今大会が13年ぶりの復活。しかし、また次のパリ大会からは採用されない事が決まっている。上野由岐子はそんなマイナー競技ソフトボールの正にレジェンド。
上野の初めてのオリンピックは2004年アテネ大会。22歳で初めてのオリンピックをエースとして迎え、開幕戦で敗戦するが予選最終戦の中国相手にオリンピック史上初めての完全試合達成。その後、準決勝では再び中国戦に完封勝利するが、勝てば決勝進出する3位決定戦では登板がなく、敗れて銅メダルに終わる。
上野が真骨頂を見せたのは2008年北京オリンピック。準決勝のアメリカ戦で完投(延長)も敗戦。同日の決勝進出決定戦のオーストラリア戦でも延長戦を投げ切って完投勝利。更に、翌日のアメリカ相手の決勝戦にも先発して完投勝利。2日間で3試合連続完投の413球を投げ抜いて金メダルに導いた。
今大会のメダルへの道
東京オリンピックでのソフトボール出場枠はわずかに6。開催国の日本、2018年世界女子ソフトボール大会優勝のアメリカは既に決定。残りはアフリカ・ヨーロッパ予選、アジア・オセアニア予選の各優勝国。そして、アメリカ大陸予選の上位2ヶ国の計6ヶ国で争われる。
今大会は開会式前の7月21日から27日、福島県営あづま球場と横浜スタジアムで行われる。ルールは7イニング制で、7回で同点の場合はタイブレークを採用。引き分けなしの完全決着制。6チームという事もあって形式は簡単。総当たり戦の5試合で、1位2位による決勝戦と、3位4位による3位決定戦でメダル確定。
ズバリ、金メダルは?
参加国は日本、アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、イタリアの6チーム。現在の世界ランキングは以下の通り。
1位 アメリカ
2位 日本
3位 カナダ
5位 メキシコ
8位 オーストラリア
9位 イタリア
初戦オーストラリア戦は上野の先発で、初回1点先行されながらその裏すぐに追い付くと、3本のホームラン攻勢で8-1のコールド勝ち。今日、22日のメキシコ戦も39歳の誕生日を迎えた上野が先発。2度先行しては追い付かれる苦しい戦いも、2失点の上野をリリーフした後藤がピンチを切り抜け、タイブレークーも抑えて3-2で連勝。
今日の2試合目を終えた時点で、日本とアメリカが連勝。強敵とみられるアメリカ、カナダ戦は残している日本だが、そのカナダを敗ったアメリカと共に一歩リード。25日のカナダ戦がヤマになるが、そこで勝てればアメリカとの金メダル争いになる。『最後のオリンピック』に、上野が打倒アメリカの先頭に立って突き進む。