
大相撲秋場所は久しぶりに上位陣安泰のスタート
横綱や大関昇進の話題で盛り上がっている今場所
このまま上位陣の優勝争いになって行くのか否か
優勝争いをリードしそうな上位陣のリポート
復権なるか横綱
一年前の秋場所の大の里を最後に優勝がない横綱陣。その間、安青錦に3回も優勝をさらわれる等、横綱の面目に関わる事態が続いている。もう一人の横綱豊昇龍は右膝手術の後の加療で初日から休場し、横綱の威信は大の里一人に懸かる事になってしまった。
その大の里も昨年の九州場所に傷めた左肩の重い怪我が癒えずに不振が続いている。夏の巡業でも参加はしたが、十分な稽古とは言えない状況で調整か遅れていた。それでも、場所前には関取衆との稽古もこなして出場に踏みきっている。出る以上は横綱として結果が求められるのは当然。
初日は激しい突き押しの小結大栄翔を相手に当たった後、引いてしまい土俵際辛くも残しての叩き込みで白星スタート。本来の力強い馬力が見られず、悪癖の引きが出てしまい周囲の評価も厳しい内容。ただ、不安のある状態での初日白星は本人にとっては大きく、今後の明るい材料になりそう。
昇進争いの大関
先場所の綱取りはならず、再び横綱昇進に懸ける大関霧島。大関再昇進後の2場所は共に12勝3敗で、連続して優勝決定戦に進みながら敗れている。しかし、安定感は今の幕内では随一で、左四つからの攻めと技で好成績を残し続けている。
ただ、以前から比べて力強さは増してきたが、150キロという現在の大相撲の中では軽量にあたる中で、圧倒する力には乏しい。そこを巧さとスピード、そして持ち前の強靭な足腰で補っている状況。今場所での横綱昇進へは優勝が絶対条件の中、プレッシャーに負けずに取れるか注目したい。
先場所のカド番を8勝7敗と辛くも勝ち越して、大関の座を守った琴桜。夏の巡業は参加したものの相撲を取る稽古は行っていない。「体の状態を見ながら、やるべき事をやっている。土俵に上がれなくても出来る事はある」と、今は基礎をきちんと戻す時期と話している。
場所前には一門の連合稽古で精力的に励み、横綱大の里とも番数をこなしていた。このところの苦戦の原因の左足首痛に懸念はあるが、初日は元大関の高安に攻め込まれながらも、土俵際で体を入れ替えて寄り切り。左足首に負担を掛けない為にも、前に出る攻めの相撲が取れるかが鍵になる。
左足の故障で大関陥落から、先場所優勝してすぐにカムバックした安青錦。しかし、負傷した左足は完治していない。夏巡業も「場所に来られないファンとふれあい、相撲を好きになつてほしい」という思いと、大関の責任感から参加。取組には加わらずに四股などの基礎運動に汗を流した。
そして、巡業を終えてからの場所前も関取衆との稽古は一切行わずに迎えた初日。いつも通りに低い立合いから左四つがっぷりの体勢。番付を上げてきた琴栄峰に右上手を切られたが、左下手で揺さぶりながら寄り切り。左足首と稽古不足は気になるが、今場所も優勝争いに加わりそう。
上昇気流の関脇
幕内最重量の体を活かした攻めの相撲を身に付けて、今場所大関を狙う熱海富士。前に出るようになって星が伸びてきたが、優勝へはいつも一歩足りない。今場所12勝のハードルを越えられるか注目。ただ、大関を狙うなら大の里にも負けない体なので、立合いはすんなり立ってほしい。
もう一人の関脇も最近急上昇中の幕内最年少の藤ノ川。体重125キロと軽量だが、真っ向勝負が多く気持ちの強さが売り。小さな体を活かしたスピードと勘の良さで土俵を動き回って勝機を見出している。初日はこれまで全敗の相手に勝って気をよくしているが、こちらも綺麗な立合いを望む。

